54日ぶりに学校へ集まります。西日本豪雨の被害にあった倉敷市真備町の小学校が、全校児童が集まる登校日を迎えました。
(記者) 「バスでの登校を前に、多くの子どもたちが集まっています」
倉敷市真備町の箭田小学校は校舎が浸水して使えず、子どもたちは約12キロ離れた玉島小学校へバスで向かいます。
バスの停留所にやってきた樋口永遠くん。
豪雨で家が全壊し、今は家族5人で倉敷市のみなし仮設住宅で生活しています。
被災してから初めて学校のみんなが集まる28日を楽しみにしていました。
(樋口永遠くん) 「水害でとても悲しいですが、学校はあるので元気いっぱい頑張りたいです」
6台のバスが倉敷市と総社市の避難先ごとにそれぞれのルートを回って児童を乗せていきます。
学校に到着すると、集まった子どもたちは久しぶりの再会に気持ちが弾んでいるようです。
(倉敷市立箭田小学校/大﨑卓己 校長) 「みんなが元気に登校してくれたこと 校長先生はとってもうれしいです」
授業は1年生から4年生が玉島小学校で、5、6年生は玉島小学校のすぐ隣にある玉島高校の特別教室などを使って行ないます。
教室に到着後、はじめに渡されたのは名札です。シールの色と数字で乗車するバスが分かるようになっています。
新しい学校生活の準備が進む一方で、別れもありました。
(転校する児童はー) 「僕は9月3日から笠岡小学校に引っ越しします。しばらくは会えないけど、またいつか一緒に遊びたいです」
西日本豪雨をきっかけに、樋口永遠君が通う5年B組では3人が笠岡市などに転校します。
友達の転校やバスでの通学など、慣れない環境の中でも子どもたちは前を向いていました。
(樋口永遠くん) 「災害がきて仕方ないことだから、頑張りたいです」
9月3日に始業式を迎え、9月末からは二万小学校に建設されるプレハブで授業を行なう予定です。