搭乗率が80パーセントを超えていた人気路線に影響が出ています。日韓関係の悪化を受け、高松ーソウル便の搭乗率が下がっています。航空会社や利用客の反応を取材しました。
(記者) 「高松空港1階にあるソウル便の搭乗手続きカウンターです。日本と韓国の関係悪化が続く中、利用客はどう思っているのでしょうか」
(国内からの利用者はー) 「日本人のいいところを向こう(韓国)の方もいっぱい分かっていると思うので、観光する分にはあまり心配していない」 「(韓国で)つきまとわれて暴行された(日本人)女性もいたので、不安なところはあるので、少し自衛して行こうと思う」
高松ーソウル便は、アシアナ航空から移管された韓国のLCC・エアソウルが去年10月から毎日、運航しています。搭乗率は80パーセントから85パーセントで推移し、今年6月は82.5パーセントでした。 しかし、日韓関係の悪化を受けて7月は74.9パーセントとなり、8月も23日現在、72.5パーセントです。特に韓国からの団体客が減っているそうです。
(エアソウル高松支店/斉藤知志 支店長) 「なかなか7月以降(韓国で団体の)募集をかけても集まっていない状況が起こっていると聞いている」
(韓国からの利用者はー) 「きょう飛行機に乗ったら、ちょっと(韓国)人が少ない」 「日本の47都道府県を全部回るのが私の夢なので、早く(日本と韓国の)仲が良くなったらいいと思っている」
高松ーソウル便の利用客は、これまで韓国からが約6割、日本からが約4割でした。
エアソウル高松支店では8月、片道1000円の激安セールを行うなど、日本人の利用促進に努めていて、現在は韓国からが約4割、日本からが約6割と逆転しました。
(エアソウル高松支店/斉藤知志 支店長) 「アウトバウンド、日本からのお客さんを増やそうと思っている。特に考えているのは県外からの岡山や四国からのお客さんの誘致に力を入れている」
エアソウルが定期運航している日本の地方空港では、9月以降、富山、宇部、熊本などが運休、米子は減便を予定しています。高松便は今のところ、減便や運休を検討していませんが予断を許さない状況です。
(エアソウル高松支店/斉藤知志 支店長) 「お客さんが継続的に見込めないことが起きてくると、いろんな検討がされると思う。われわれ高松支店としては、今できることを頑張っていきたい」
高松空港から車で約20分のところにある塩江温泉郷。韓国人の団体客を多く受け入れてきたホテルでは7月、約270人の韓国人が宿泊しました。しかし8月は、約10人まで激減。9月の予約も10人ほどで、台湾や国内からの宿泊客誘致に力を入れています。 宿泊施設のほか観光施設などにも影響は広がっています。
(香川県 国際観光推進室/陶山尚志 室長) 「香川県せっかく直行便がデイリーで飛んでいるので、われわれとしては引き続き現地の情報を収集しながら、少しでも多くの韓国からのお客さまに香川に来ていただきたいということで、引き続き誘客に努めていきたい」