中高生がパイロットやキャビンアテンダントの仕事を学ぶ、ちょっと変わった研修プログラムが行われました。このプログラムは新型コロナ禍だからこそ実現したものでした。
27日、高松空港でパイロットやキャビンアテンダントの話に耳を傾けているのは中学生です。ANAグループは香川県丸亀市の学校法人・藤井学園と共同で新しい教育研修プログラムを企画しました。
「航空教室と周遊型のプログラムを生徒と一緒に作っていく」
(ANAあきんど高松支店/小島大吾 マネジャー)
「航空教室と周遊型のプログラムを生徒と一緒に作っていくというところが一番新しいところかな」
藤井学園では中学生と高校生が4月上旬からワークショップなどを行い準備を進めてきました。
生徒が考えたプログラム名は「飛行機からきゅんです!」。フライトは27日、28日の2日に分けて行われました。
27日は空港ロビーなどでのお仕事を体験。車いすや目が見えない人をサポートする方法などを学びました。
パイロットやキャビンアテンダントの仕事を体験
続いては「Buddyクルー」としてパイロットやキャビンアテンダントの仕事を体験します。
(記者リポート)
記者「こんにちは!」
生徒『いらっしゃいませ!ご利用ありがとうございます』
記者「元気なあいさつで、これで空の旅も楽しめそうです」
お出迎えもばっちり!飛行機に乗り込んだ後にも大事な仕事があります。
(離陸前の非常用設備アナウンスのデモ体験)
「鼻と口に当て、ゴムひもを頭にかけてお使いください」
(体験した生徒は―)
「練習したはずなのに全然上手にできなくて。家ではエプロン使ってやったんですけど、その時って軽かったりとかマスクとかメガネとか全然つけてない状態やったから」
そしてテイクオフ、遊覧飛行「きゅんですフライト!」出発です。
飛行中は生徒から寄せられた質問にパイロットが答えます。
Q.女性パイロットっているんですか?
パイロット「今ANAには約2000名のパイロットが在籍しています。その中の約1パーセントが女性パイロットという割合になっています」
また、フライトの裏側ものぞきました。
(キャビンアテンダント)
「これが国際線のサービスとかでは、この2倍のカートでミールサービスをします」
(参加した生徒は―)
「飛行機に乗るのも初めてだったので、ドラマとかで持ってきてくれるのがあるのは知ってたんですけど、こういうところで丁寧に準備してくれていたことは知らなかったので、改めて見ることができてとてもうれしかったです」
「飛行機にはあまり興味がなかったのでいろんなことを調べようとは思わなかったんですけど、今はいろんなことが知れてとても勉強になりました」
「コロナ禍とかで全然行事とかもなくなっていたのですごく楽しいしうれしいです。航空会社の人たちは才能とかが重要だと思ってたんですけどチームワークが大事だと分かった」
(ANAあきんど高松支店/小島大吾 マネジャー)
「自分たちの意見を発信して、それをパイロットの方もくみ取って作れたという点は、一方通行ではなくて双方向でいろんな取り組みができたので、我々にとっても非常にいい勉強になりましたし、生徒の方にとっても同じようにいい勉強になってもらえたら」
この研修プログラムが企画された背景にはANAは新型コロナの影響で運航本数が減少したこともあり、余裕ができた人員と機体を活用して新しい教育プログラムの形を提案したいと考えました。
そして藤井学園は新型コロナの影響で修学旅行が延期になったり昨年度の職業体験が中止になったりしたのですが「多感な中学生の学びや気づきを大切にしたい」という思いがありました。
両者の思いが合致して今回の研修プログラム「飛行機からきゅんです!」が実現したということです。