岡山県で一般高齢者への新型コロナウイルスワクチンの接種が始まって、1週間が過ぎました。
岡山県で24日までに1回目の接種を終えた高齢者は全体の8.7パーセント、2回目の接種を終えたのは0.6パーセントです。
香川県では23日時点で1回目を終えたのは8.6パーセント、2回目を終えたのは1.9パーセントです。
政府は、7月末までの接種完了を目標に掲げていて、自治体も接種を加速させています。
岡山県の自治体に確認したところ、6月中旬をめどに接種を終える西粟倉村が最も早く、全ての自治体が7月末ごろの完了を目指して接種を行っていることが分かりました。
そんな中、備前市では当初検討していなかった集団接種を視野に接種を間に合わせようとしています。
備前市ではワクチン予約のコールセンターを増やすため、乳幼児の検診に使う部屋を間借りしています。スタッフの人数も6人から24人に増やしました。
25日時点でワクチン接種の予約待ちは約400人。備前市では病院の接種枠が空き次第個別に連絡しています。
(備前市 保健福祉部/河井健治 部長)
「(予約開始)2日目の午前で、予定していた接種枠がいっぱいになった」
備前市の65歳以上の人口は約1万3400人。市は当初、インフルエンザワクチンの接種率を参考に、62から63パーセントの人が新型コロナワクチンを接種すると想定。しかし、現時点で予約希望者は75パーセントを超えていて、さらに7月末までの接種目標がのしかかります。
(備前市 保健福祉部/河井健治 部長)
「(接種希望者が)9割になると、さすがにまかなえない。今でさえ、かなり医療機関に無理を言って協力してもらっている」
今後、接種の予約が増えた場合に備え、備前市では集団接種の実施を視野に医師会とも調整を重ねています。
(備前市 保健福祉部/河井健治 部長)
「ニーズがある方に対して予約がとれるように準備していく必要がある。個別で進めているが、状況によっては集団接種も検討せざるを得ない」
岡山県の他の自治体をみると、矢掛町は集団接種のみを予定していましたが、6月から病院などでの個別接種も始めます。倉敷市と新見市では、集団接種の会場を増やし接種を進めます。
自治体の担当者に話を聞くと、「高齢者の接種期限の目標が設定されたことで、医療従事者と高齢者の接種の優先度が逆転してしまった。自分の接種を完了せずに打つ側に回った医療従事者もいて負担をかけている」との声もありました。
また、8月以降にワクチンが受けられないわけではないので、焦らず自治体に問い合わせてください。