7月、静岡県熱海市で発生した土砂災害を受けて香川県は土石流を受け止める「砂防ダム」を緊急点検しました。
21日朝、香川県の職員が訪れたのは観音寺市の砂防ダムです。職員らは目視やドローンの映像などで砂防ダムにたまっている土砂の量を確認しました。
砂防ダムは土石流が発生した場合、土砂をせき止め、勢いを弱める役割があります。
(赤木由布子リポート)
「この砂防ダムの高さは9メートルです。上流から流れ出る土石流約900立方メートルをせき止めることができます」
900立方メートルというと25メートルプール4つ分ほどの量です。
(香川県西讃土木事務所/岡林毅 河川港湾課長)
「あらかじめ土砂がたまるポケットを準備しとかないといけませんので、そのポケットが確保できているかという観点に点検を行なっています。熱海のような土砂災害の被害が発生していますので、スピード感をもって県としての取り組みとし緊急的な点検を行いたいと」
7月3日に静岡県熱海市で発生した土砂災害では、砂防ダムが土砂を受け止めきれずに下流に被害が出ました。
香川県には約960基の砂防ダムがあり5年から10年に1度定期点検をしています。今回、香川県は熱海市の土砂災害を受けて、砂防ダムのうち「管理型」と呼ばれる特に勾配が急な場所にある29基の緊急点検を行っています。
(香川県西讃土木事務所/岡林毅 河川港湾課長)
「堰堤(えんてい)に関してはそこまで土もたまっていませんので、早急な土砂の撤去は必要ないのかなと」
香川県は7月中に全ての管理型の砂防ダムの点検を終える予定です。また、土砂災害特別警戒区域などにある盛り土の点検も7月中に行うとしています。