香川県に適用されている「まん延防止等重点措置」が3月6日に期限を迎えますが、香川県は現時点で方針を明らかにしていません。香川県では、まん延防止措置が1月21日から40日以上続いています。先が見えない状況に苦しむ高松市の飲食店、そして取引業者の現状を取材しました。
高松市鍛冶屋町の和食店「味の風 しらと」。店主の白戸伴親さんが提供するコース料理は食通にも高い評価を受けていて、新型コロナの感染が拡大する前は企業の接待などで店は連日にぎわっていました。しかし、まん延防止措置が適用されるたびに休業を余儀なくされてきました。
(味の風 しらと/白戸伴親 店主)
「お客様がまず来ない。出不精になるのでそこで食材が無駄になってしまうんですね。あとは感染したくない、僕自身が。味覚障害とかも聞きますし」
今回のまん延防止措置で「しらと」の休業は40日を超えました。協力金は支給されていても、店の家賃など固定費によって白戸さんの預貯金は減っていく一方だそうです。
(味の風 しらと/白戸伴親 店主)
「(措置が)再延長になるともっとお客様が出てこなくなってしまう。僕のお店を忘れられてしまうことがすごく不安です」
一方、店に食材などを卸している取引業者に協力金は支給されていません。
高松市のことでん瓦町駅に近い鮮魚店「魚信」は創業40年。高松市内を中心に約200軒の飲食店に食材を卸していますが、まん延防止措置が適用され、仕入れに来る飲食店は大きく減ったと言います。
一般客向けに刺身などの販売を増やしましたが、客足はなかなか伸びません。
(魚信庶民市場/北岡明彦 取締役)
「コロナ前と比べると(売り上げは)2割程度ぐらいしかない。飲食店さんが再開してもらえることが、僕ら一番ありがたいことかなと思います」