8日に行われた岡山県の公立高校一般入試の学力検査。問題の傾向について岡山市の学習塾で聞いてきました。
能開センター岡山校と倉敷校の講師に、岡山県の一般入試問題を解説してもらいました。理系を担当する中上さんは数学について、おおむねここ数年の傾向通りだと分析します。
純粋に難度が高い「数学」
(能開センター岡山校/中上哲徳さん)
「ここ2~3年、一時期の文章量の多さは軽減されて、代わりに難度の高い、純粋に難度が高くていろいろな知識が必要になる(問題が多い)」
その中でも今回は新しい問題があったそうです。
(能開センター岡山校/中上哲徳さん)
「指導要領の改訂によって中学の数学に移行してきた『箱ひげ図』という『資料の整理』、『資料の活用』といったくくりの内容なんですけれども、この『箱ひげ図』が今回初めて出題された」
「箱ひげ図」とは複数の数値を整理するために用いる図のことで、以前は高校で学習していました。
(能開センター岡山校/中上哲徳さん)
「基礎的な用語とか仕組み考え方をしっかり押さえておけば、中学の範囲では困ることはないと思う」
暗記だけでは対応が難しい「社会」
一方、文系を担当する八田さんは『社会』のここ数年の傾向について、暗記だけでは全て解くことが難しいと話します。
(能開センター倉敷校/八田宜弘さん)
「(社会では)グラフ、資料、表、そういったものの読み取り、そこから一体何が分かるのかというところを読み取ったり記述したりする問題が増えてきた。暗記で得られる知識も大切だと思うけど、それだけでは対応できる問題が少なくなってきた。資料から読み取って知識と合わせて答えることができるか、そういった力が求められている」
「国語」では漢詩の出題も
また、『国語』では珍しい出題があったと言います。
(能開センター倉敷校/八田宜弘さん)
「漢文の出題自体が珍しいんですけれども、特に『漢詩』が出題されました。その漢詩と日本の藤原定家の短歌との比較の問題が出ていたのは珍しい」
大切なのは「決め打ちをしないこと」
2022年は5教科通じておおむねここ数年の傾向通りの出題だったそうですが、どんな問題が出ても対応できる力をつけておくことが重要だということです。
(能開センター倉敷校/八田宜弘さん)
「決め打ちしないということだと思う。あまり傾向だけに縛られず、まんべんなく学習していくことが必要」