今週末に開幕する春のセンバツ高校野球。岡山県からは倉敷工業が代表に選ばれました。今年のチームが掲げるのは「最強に攻めたぎる野球」です。
昨年夏の悔しさバネに…驚異の平均得点9.3
センバツを間近にひかえ、ミーティングにも気合が入る倉敷工業。
倉敷工業は2021年秋の岡山大会を制し、続く中国大会でもベスト4に進出。13年ぶり11回目のセンバツ出場を決めました。
チームが目指すのは「最強に攻めたぎる野球」。このスローガンの裏にあるのは2021年夏の「悔しさ」でした。
(倉敷工/福島貫太 主将[2年])
「夏の大会で岡山城東戦の時に4対3で負けてしまった試合で、城東とはよく試合をしていて『どうにかなるだろう』っていう思いが強くて受け身になっていた自分たちがいて、攻めきれない中で3年生の最後の夏が終わってしまった。攻めた中で結果がついてくるということを明確にするために監督さんと決めました」
その言葉通り、新チームとなった2021年の秋以降、公式戦10試合での平均得点は驚異の9.3。そして、チーム打率は3割8分9厘と、高い攻撃力を誇ります。
強力打線を支える2年生
その強力打線の中心にいるのが、4番の日向悠(2年)と5番の若林晴斗(2年)の2人。なんと2人が放つ打球は、外野のネットを軽々と越えていくそうです。
近くの家を壊さないように、バッティング練習の時にはピッチャーの上から防球ネットを下げています。
(倉敷工/日向悠 選手[2年])
「打つとか打たないとかではなく、打席の中で中途半端なスイングをしないっていうのを心掛けています」
(倉敷工/若林晴斗 選手[2年])
「最初は太っていたので、デブって感じで。でもパワーは自信があって、小さい頃から。パワーヒッターって感じで小さい頃からやってきています」
また、チーム全体があげた80打点のうち、31打点を日向・若林の2人があげていて、チャンスでの勝負強さも持ち味。
3番を打つキャプテン、福島も2人を頼りにしています。
(倉敷工/福島貫太 主将[2年])
Q.日向・若林の打撃はどんな感じ?
「そうですね……高校生ではないような。(2人が)クリーンアップにいることで自分が打たなくても周りが打ってくれるから、もっと思い切りいけるっていう部分でいつも感謝してやっています」
前回出場した2009年のセンバツ。延長戦の末、11対10の乱打戦を逆転サヨナラで制して初戦を突破した倉敷工業。2022年も「最強に攻めたぎる野球」で新しいドラマを生み出すのか! 春のセンバツは3月18日、開幕です。
(倉敷工/福島貫太 主将[2年])
「まずは一戦必勝なんですけど、攻めたぎる野球をして郷土・岡山から日本一になります」
そして14日、倉敷工業の選手たちが甲子園に向けて出発しました。
午後1時、選手たちを乗せたバスが学校を出発しました。
倉敷工業は大会初日(18日)の第2試合で、2021年の近畿大会で準優勝した和歌山東と対戦します。
福島貫太主将は開会式で選手宣誓の大役を務めます。