19日には、岡山県で新たに472人が新型コロナウイルスに感染したと発表されました。岡山赤十字病院の別所昭宏医師は、感染高止まりの要因の1つに従来のオミクロン株より感染力が強いとされる亜種、BA.2への置き換わりがあるといいます。
(岡山赤十字病院 呼吸器内科部長/別所昭宏 医師)
「若い方を中心に増えているのは実感していますし、一部の患者さんは入院してくるという方も、正直これからも増えてくるのかなと思っています」
「間違いなく岡山でも主にBA.2が主体となって流行が始まって、もしかしたらもう半数以上の方はBA.2に罹患されているのではないか」
重症化率が低いとされるBA.2ですが、感染者数が増えるにつれ、高齢者や高血圧、肥満や喫煙、妊娠後期など重症化リスクが高い人は注意が必要だと指摘します。
(岡山赤十字病院 呼吸器内科部長/別所昭宏 医師)
「(重症化リスク)因子をお持ちの方は入院してくるほど悪くなってくるというのは感じています」
産婦人科の江口武志医師はBA.2に対する治療薬も従来とは違うと言います。
(岡山赤十字病院 産婦人科医長/江口武志 医師)
「従来使用していた中和抗体薬が圧倒的に治療効果が少ないっていうデータが出ておりまして、妊婦さんに使える新型コロナ治療薬も限られているので難渋することもあります」
東京大学などのグループはBA.2に対する治療薬の効果を発表しました。
国内で使われている3種類の抗ウイルス薬は最大2.7倍に濃度を高めると効果があった一方で、抗体薬のソトロビマブは従来株に比べて約50分の1の効果でした。
また、感染対策のうち「換気」も重要になります。
国立感染症研究所は3月、新型コロナの感染経路について、ウイルスを含んだ空中の微粒子を吸い込むことで感染する、つまり「空気感染する」という見解を示しました。
(岡山赤十字病院 呼吸器内科部長/別所昭宏 医師)
「やはり飛沫の感染とミストの感染と、接触の感染、その3つを常に考えていかないといけませんし、そして、そのそれぞれの感染防御として換気というのはやっぱこれからも必要だし、それはもう常識になっていくだろう」