岡山市が2025年に開設をめざしている公立夜間中学の在り方を考える検討会が、3日に初めて開かれました。
公立夜間中学は、さまざまな事情で十分な義務教育を受けられなかった人を対象とする学校で、幅広い年齢や国籍の生徒を受け入れます。
2025年4月には、岡山市が岡山後楽館中学校に県内初の公立夜間中学を開設する方針です。
3日に開かれた検討会では、有識者や学校関係者、市民団体の代表など9人のメンバーが集まり、市の教育委員会が示した基本方針案について議論しました。
基本方針案には、「高校以上の学校を卒業・修了していないことを入学の必要条件とする」ことや、「在籍できる期間を原則6年までとする」ことなどが盛り込まれています。
これに対し、検討会のメンバーからは、「昼の中学校のイメージにとらわれず、多様な生徒のニーズに応えることが重要である」といった意見が出されました。
(岡山大学大学院 教育学研究科長/髙瀬淳 教授)
「きちんと学習者に教育を受ける機会というものを提供すること、それが単にずっと発展性のないものではなくて、1年2年3年という形でレベルアップしていくもの、教育の水準ということも一定程度きちんと提供していくことが市の教育としては必要なのではないか。(生徒に)学校でどんなふうに育っていってほしいかというイメージを共有していくことが重要」
(岡山に夜間中学校をつくる会/城之内庸仁 代表)
「実現できそうなことと、そうでないことがあると思います。しかし私は、どこまでも生徒が中心である学校をつくるためには、ここは絶対に譲れないというところは持って(検討会に)臨みたいと思います」
次の検討会は11月に開かれる予定で、市の教育委員会では、年度内に基本方針の策定をめざしたいとしています。