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災害時の海上輸送拠点に 高松港朝日地区で新たなターミナルの整備進む 香川【こつこつ防災】

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 防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。今回は国などが進めている港の整備についてお伝えします。整備の狙いは「輸送の効率化」と「災害への備え」です。

 10月22日に就航するジャンボフェリーの新しい船「あおい」。この就航に合わせて、新しい岸壁の一部が完成しました。

(斉藤鉄夫 国土交通大臣)
「船舶の大型化や、大規模地震時の緊急物資輸送に対応するため、朝日地区において新たなフェリーターミナルの整備を進めており」

 国と県は、高松港朝日地区で総事業費73億円をかけてターミナルの整備を進めています。今回一部が完成した岸壁は、最終的に長さが200mほどとなり、2025年度に整備が終わる予定です。

 この事業の特徴の一つが岸壁の「耐震性」です。

(四国地方整備局 高松港湾・空港整備事務所/高尾俊輝 副所長)
「通常の岸壁よりも揺れに対して強い強度を求められますので、この岸壁でいうと『鋼管杭』という杭を使っていますが、この杭の部材を大きくして強度を増しております」

 30年以内に70%から80%、40年以内に90%の確率で起きるとされている「南海トラフ地震」。最大クラスが発生した場合、高松市では最大で震度6強の揺れが想定されています。

 整備が進められている岸壁は、この揺れにも耐えられる構造になっています。期待されるのは「輸送拠点」としての役割です。

(四国地方整備局 高松港湾・空港整備事務所/高尾俊輝 副所長)
「もちろん陸上輸送もあるが、災害時の輸送手段は複数確保しておくべきだと思っておりますので、そういった意味では海上輸送は大変重要になる」

 実際に阪神・淡路大震災や東日本大震災など、これまでの大規模災害でも人や物資、車両の輸送に船が活用されてきました。さらにこの岸壁は、これまで6mだった水深を7.5mと深くし、より大型の船が着岸できるようになります。

 これによって、トラックなどと合わせた、より効率的な輸送ができると期待されています。

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