四国電力は、燃料価格の高騰を受けて、「規制料金」の2023年4月からの値上げを国に申請しました。
(四国電力/長井啓介 社長)
「お客さまには現下の厳しい経済情勢において多大なご負担をお願いすることになり、大変心苦しい限り」
2023年4月からの値上げを申請したのは、従量電灯Aなど電力自由化の前からある「規制料金」のプランで、約159万口が対象です。
値上げ幅は平均約28%で、一般的な家庭の電気料金は月2000円ほど増える見込みだということです。
四国電力が規制料金の値上げを申請するのは、東日本大震災のあと、伊方原発の運転が停止し経営が悪化した2013年以来です。
電気料金の値上げの背景には、燃料価格の高騰があります。四国電力によりますと、2022年9月の原油価格は2021年4月の約2倍、石炭は約4倍となっています。
四国電力は、電気料金に反映させる平均燃料価格の上限を3万9000円に設定していましたが、2022年4月以降は上限を超えています。
上限を超えた分は四国電力が負担していますが、2022年度の負担は、規制料金分だけでも150億円になる見込みで、国への値上げの申請に踏み切りました。
一方、自由料金プランのうち、電化住宅を対象としたプランは11月分から上限を撤廃し実質の値上げをしていて、四国電力はそれ以外の「おトクeプラン」などについても2023年5月分の料金から上限を撤廃すると発表しました。
また、中国電力も11月25日に規制料金の2023年4月からの値上げの申請をしています。