次世代の移動手段として注目が集まる「空飛ぶクルマ」。実際に人が乗って飛ぶ、試験飛行が岡山県笠岡市で行われました。
(記者リポート)
「空飛ぶクルマが離陸しました。中には人が乗っています。滑るように安定して移動していきます」
試験飛行を行ったのは、倉敷市の水島地区で航空宇宙分野の研究を行う一般社団法人「MASC」です。「MASC」は離島への移動・物流手段などとして「空飛ぶクルマ」の研究・開発を行っています。
22日はMASCの関係者2人が搭乗し、約30mの高さで1kmほどの距離を飛行。人が乗ったときの振動や騒音などをチェックしました。
(MASC/桐野宏司 理事長)
「少しお尻に振動があったが、上に上がると非常に快適な乗り心地で満足しました」
機体の大きさは高さ約1.7m・幅約5.6m。プロペラは16枚、電動で飛びます。
2人乗りで、あらかじめプログラムされたルートを自動運転するという、まさに次世代の乗り物です。
視察に訪れた市町村の担当者も期待に胸を膨らませています。
(高梁市 デジタル・未来戦略課/川上桂一 係長)
「子どもの頃夢見た未来の社会、観光分野とか救急分野とか、そういったところで活用できるのではないか」
「空飛ぶクルマ」は2025年の大阪・関西万博での運航が計画されていて、世界で開発競争が激しくなっています。
開発事業者が今後増えることが予想される中、MASCでは瀬戸内エリアでの実用を目標にしています。
(MASC/桐野宏司 理事長)
「観光事業とか空飛ぶタクシーとかを基本にして、瀬戸内海のビジネスに展開していきたい」