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【特集】“墳活”の聖地「岡山」の古墳に大コーフン! 中学生の古墳博士らが魅力を紹介

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 日本のコンビニエンスストアは約5万7000店。その3倍近くも存在するのが古墳です。
 そして岡山県は、全国でトップ5に入るほどの古墳の宝庫!岡山は、古墳ファンも熱視線を送る「墳活」の聖地なんです。「古墳にコーフン協会」の会長と中学生の古墳博士が、その魅力を紹介してくれます。

岡山を無視しては古墳は絶対に語れない

 岡山県は、全国有数の「古墳の宝庫」。その魅力をとっても身近に感じられるエリアです。

 パークKSBアプリのアンケートでは、「今も残っているのがすごい」「古代のくらしを想像できる」という声がある一方で、「古墳に興味がない」「どちらでもない」という方が6割以上を占めました。

 興味がない理由については、「行ったことがないから」「難しそうだから」など、古墳をどう楽しめばいいのか戸惑っている人が多いようでした。

(古墳にコーフン協会 会長/まりこふん さん)
「古墳を好きになったら必ず行かなきゃいけない地でございます。岡山を無視してはもう、古墳は絶対に語れない」

 そう語ってくれるのは、古墳にコーフン協会の会長、まりこふんさん。この協会には、現在350人以上の会員がいるそうです。

(古墳にコーフン協会 会長/まりこふん さん)
「ただの古墳のファンクラブで、古墳の追っかけをしている団体ですね」

 まりこふんさんはこれまで、全国3000基以上の古墳を巡る一方で、古墳シンガーとしてイベントを盛り上げたり、「墳活」を楽しめるバスツアーを企画したりしています。

Q.古墳の魅力は?
(古墳にコーフン協会 会長/まりこふん さん)
「古墳は、まず形がかわいいなって思うんですよ。一体どんな気持ちでこのデザインをつくっていったのかな、とかそういうことを考えると本当におもしろいですよね。はやりだったのかな、とか。もう一つは1500年も前に人が作ったものが今も目の前で見られる、登れちゃったりするのがすごいと思うところです」

(YouTube「まりこふんの石室」より/まりこふん さん)
「岡山総社市にある『こうもり塚古墳』 この古墳フェイス、イケメンだよね~。さらに、とってもいいところにベンチがあって、ここに座ってこうもり塚さんと2ショットが撮れるのよ!」

(YouTube「まりこふんの石室」より/まりこふん さん)
「私は最初、この形かわいいというところから入ったので、どんな楽しみ方をしてもいいと思います」

 そう、古墳の楽しみ方はとっても自由です!

古墳は古代人が僕たちに残してくれたタイムカプセル

 続いて古墳の魅力を紹介してくれるのは、岡山市の中学1年生、板東郁仁さん。

 小学4年生の時、偶然見つけた古墳に立ち寄ったのがきっかけで、「墳活」にハマり、県内外のさまざまな古墳を巡っているうちに、未確認の古墳を新たに発見し、岡山の古墳をまとめた本まで書いてしまった、「古墳博士」です。

 その古墳愛はとどまるところを知らず……。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「ここにたくさん並んでいるのは、全部古墳のクッション。もう数えきれないぐらいで、家でも古墳の気分を味わえたりとか、埴輪の中で癒やされたりできて本当に楽しいです」

 自宅には、古墳関連のグッズや本がずらり。カレーを食べる時には、古墳をかたどった専用の器を使って、発掘気分を味わうそうです。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「ここは全部が古墳の記事になっています」

 壁一面に貼られた古墳新聞も。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「古墳は本当に貴重な文化財で、古代人が僕たちに残してくれたタイムカプセル。古墳を見れば古代が分かる。身近なところから日本の謎を解明できると思うと本当にワクワクして、巡りだしたら止まらないのが岡山の古墳なのかなと思います。これからも古墳巡りを続けて考古学者になりたいです」

 そんな郁仁さんに、今から1500年ほど前につくられた「造山古墳」を案内してもらいました。

 全長約350m、全国4位の規模を誇る巨大な前方後円墳。埋葬されたのは、ヤマト王権に匹敵するほどの古代吉備の王だと言われていますが、その全貌は謎に包まれています。

 そして、造山古墳は日本一大きい「登れる古墳」古墳。ピクニック、通称「墳ピク」も楽しめます。

 たくさんある見どころの中から今回は3つ選んで紹介してもらいました。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「ここが、岡山市の発掘調査のトレンチの跡になります。ここから香川県で採れる安山岩の板石が大小5つ見つかっていて、これが埋葬施設に関連するものだとしたら大発見です」

 2022年初めて行われた後円部の発掘調査。現場から出土した板状の石は、埋葬施設が残る可能性を示す重要なものなんです。今後「古代吉備の王」の人物像に迫る重要な手がかりになるかも知れません。

 続いては、古墳の前方部にある神社へ。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「これが、石棺になります。ただこれが、どこの古墳から出土したのか分かっていません。けど、この石棺の石材は熊本県で採れる阿蘇溶結凝灰岩というもので、海を越えて運ばれたものと考えられています。
それだけこの地域は(九州地方と)結びつきが強かったことを示しています」

 ちなみに神社の裏手には、石棺のふたもあり、千数百年前に塗られた赤い顔料や特殊な模様を今も確認することができます。

 最後に向かったのは……。

(中学1年生/板東郁仁さん)
「ここが造山古墳がよく見える場所になります。こっち側が前方部あちら側が後円部になります。今草がない部分、あそこがこれから復元される部分になります」

(中学1年生/板東郁仁さん)
「造山古墳を見れば古代吉備の勢力が分かって、吉備の謎の解明につながるということで、古墳はただのお墓ではなくて、古代人が残してくれたすばらしい遺産なんだということを、これからも発信できるように頑張りたいです」

 4月30日には、「造山古墳まつり」が開かれ、近くにある「千足古墳」の石室も一般公開が始まります。

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