岡山県内の新型コロナウイルスの新規感染者数は増え続けていて、岡山県医師会は「第9波に入った」という見解を示しました。現場の医師も「このペースでお盆を迎えると医療が提供できなくなる」と訴えています。
(金田病院/水島孝明 病院長)
「第8波のピークの頃とほぼ同じような感じで、院内でも患者さんたくさん出ていますし、職員や職員家族でもたくさん患者が出ていますので、かなり医療現場としては厳しい状況」
真庭市の金田病院では、新型コロナ患者用に確保していた病床は1床でしたが、感染者の急増で7月24日には22床に増やしたということです。
(金田病院/水島孝明 病院長)
「院内で起こったコロナですので、もう入院してる方はそのままコロナ病床に切り替えて対応していますので、全く病床は足りてないです」
(岡山県医師会/松山正春 会長)
「第9波の入り口というより、第9波に入ったとみた方がいいんじゃないか」
岡山県の新型コロナの感染状況は8週連続で悪化しています。岡山県が指定する84の医療機関からの速報値では、7月24日から30日までに1296人が新たに感染しています。
この数について医師会の松山会長は、県内で1日1000人以上の新規感染者が出ている計算で、第8波の入り口だった2022年11月並みの数字だと話しました。
(岡山県医師会/松山正春 会長)
「若い人たちにとっては、新型コロナもインフルエンザと同じ安心できる病気ではあるんですが、高齢者にとってはまだまだやっぱり危険な病気」
岡山県医師会は重症化リスクの高い高齢者を守るため、県内全ての高齢者施設を対象に専用の相談窓口を設置します。入所者の容体が急変し、かかりつけの医師などと連絡がとれないときに、24時間、電話で相談を受け付けます。スタートは8月9日です。
感染の拡大に対しては医師会は、基本的な感染対策をお願いするしかないとしています。
(岡山県医師会/松山正春 会長)
「5類に移行して以降、規制の方法がない、我々も方法がない」
(金田病院/水島孝明 病院長)
Q.このペースでお盆を迎えると医療崩壊も?
「いや、その先ですね、医療崩壊になって、たぶん医療ができなくなってると思います。皆さん感染対策よろしくお願いいたします」