防災の話題を伝える「こつこつ防災」。今回は港で行われた防災訓練についてです。
3日、岡山市の岡山港では地震を想定した防災訓練が行われ、企業の自衛消防隊や玉野海上保安部、岡山市南消防署の職員ら約40人が参加しました。
訓練は地震でオイルタンクの施設が壊れて油が海に流出し、オイルタンクで火災が発生したことを想定して行われました。
(岡山オイルターミナル/川上陽平さん)
「我々だけでは、大きな災害にはなかなか対応できないんで、周辺地域で加盟している災害対策協議会と南消防と玉野海上保安部と合同でやるのが大きな目標でした」
訓練では、油が海へ流出するのを防ぐため自衛消防隊が「土のう」を積みます。さらに、船でオイルフェンスを設置し、油の吸着マットを海に投げ入れました。
その後、海上保安部の巡視艇が現場に到着し、放水と高速走行で流出した油の分解を促しました。
(玉野海上保安部/長澤宏樹 部長)
「従業員の方が、こういった手順を確認されることによって、我々が到着するまでの間に、いろいろ初動を対応していただいて、海の油漏れを最小限に食い止めるということができるようになりますので、非常に頼もしいと思っております」
陸上では、地震でタンクから油が漏れ、火災が発生したことを想定し、企業の自衛消防隊と岡山市南消防署が連携して消火の手順を確認しました。
まずは企業の自衛消防隊が消火活動を行います。さらに、災害時には近くの企業の消防隊も応援に駆けつけます。そして、岡山市南消防署の消防車が到着。耐熱服を着た消防隊員らは、ガスなどが拡散するのを抑えるため泡状の消火剤で消火にあたりました。
(岡山市南消防署/文谷裕民 署長)
「危険物施設でありますとか、そういったところを抱える企業と訓練をすることで、危機意識・安全管理をしっかりしていかないといけないという意味合いでは、大変意義がある訓練だったと考えております」
(岡山オイルターミナル/川上陽平さん)
「ガソリンとか灯油とか軽油とかのタンクがあるんで、大きな災害があったら、周りにも大きな危険が及ぶ。今回、海上と陸上とやったんですけど、どちらでも、ちょっととまどったようなところもあるんで、検証して今後に生かしたいと思います」