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「一瞬一瞬で判断求められる」災害時に教育現場をサポートする支援チーム 西日本豪雨の教訓生かした活動に期待 岡山【こつこつ防災】

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 防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」です。大規模な災害が発生した場合に教育現場をサポートする支援チームが2022年3月に岡山県で発足しました。西日本豪雨の教訓を生かした活動に期待がかかります。

 8月1日、岡山県吉備中央町で開かれたのは「災害時学校支援チームおかやま」の災害支援員・養成講座です。

 この支援チームは2018年の西日本豪雨の教訓を生かして、大規模な災害が起きたときに教育現場のサポートなどをするために2022年3月に発足しました。

 同じような支援チームは兵庫県や熊本県などにもあり、岡山県教育委員会によると岡山県は全国で5番目だということです。

 現在は、教職員を中心に62人が支援員に登録されています。

(災害時学校支援チームおかやま/髙津智子 災害支援員)
「同時多発的に問題が発生するんです。一瞬一瞬で判断を求められる。『これはどうですか?』と」

 8月1日の講座では支援員の1人、髙津智子さんが自身の経験を話しました。

 髙津さんは西日本豪雨の発災時、倉敷市真備地区の薗小学校で校長をしていました。当時は、学校に設置された避難所の運営から授業の再開までさまざまな業務にあたりました。

 支援チームは避難所が設置された場合などに被災地の学校のサポートにあたることが期待されます。

(災害時学校支援チームおかやま/髙津智子 災害支援員)
「とくに早い段階で避難所に入れば入るほど、避難所が安定するための仕事をするので市の職員と同じような仕事をするということもありえるし、だんだん学校再開に向けて教職員ならではの仕事も出てくるのかなと思っています」

 また、8月1日は兵庫県の支援チーム「EARTH」の上間征二さんが学校の再開に向けた取り組みについて話しました。

(EARTH[兵庫の学校支援チーム]/上間征二さん)
「ポイントは学校再開に向けてというところ。授業準備、児童生徒の心のケア、学校、児童生徒に関わる業務に教職員が専念できるように」

 上間さんは避難所の運営が落ち着いた時点で自治体職員と教職員の役割を分けることが大切だとしています。

 また、子どもたちが落ち着いて生活するために避難者が入れるエリアと入れないエリアを明確にすることも重要だということです。

(EARTH[兵庫の学校支援チーム]/上間征二さん)
「学校の機能を持たせるためには、(避難所は)このゾーンで。避難者が100人・200人になってもこのゾーンならいけると思う」

 話を聞いた後、参加者らは図面を使って区域の設定をどうするか話し合いました。

(参加者[小学校 事務])
「(学校が)避難所になるという想定がそもそも日頃は考えられてないなと思いました。しっかり日頃から考えていかないといけないなと」

(参加者[小学校 校長])
「自分が危機が起きた時に指示する立場に今はあるので、一瞬一瞬判断ができる材料をもっておかないと平常時に何も知識がないのに、緊急時にいざというときにそんな動きはできないと思っているので。きょうは来てとても良かったです」

 養成講座は2024年1月にかけて行われ、受け終わった人は新たに支援員に登録されます。

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