4月21日に92歳で亡くなったピアニスト、フジコ・ヘミングさん。そのフジコ・ヘミングさんの頭を飾るヘッドドレスを制作していた女性が高松市にいます。
フジコ・ヘミングさんのヘッドドレスを作っていたのは、高松市のアクセサリーブランド「Matsuyoi」のデザイナー兼プロデューサー、原田諭起子さんです。
(Matsuyoi デザイナー/原田諭起子さん)
「すごくチャーミングな方だったんですよ。すごいかわいらしくて、10代の乙女みたいなかわいい方でした」
スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母を持ち、ドイツ生まれ東京育ちのフジコ・ヘミングさん。
一時聴力を失いながらも、テレビのドキュメンタリー番組がきっかけで注目を集め、デビューアルバム「奇蹟のカンパネラ」がクラシックCDとしては異例の大ヒットを記録しました。
原田さんがフジコ・ヘミングさんのヘッドドレスを最初につくったのは、2012年9月にパリで開催されたコンサートでした。
そのコンサートの後にサインを求めた原田さん。
(Matsuyoi デザイナー/原田諭起子さん)
「チャーミングなんですけど、ありがとうといった後に、口紅取り出されて、口紅直されていて何するのかなと思ったら、(サインに)キスマークがついている、お茶目」
誕生日のときなど、フジコ・へミングさんとよく手紙をやりとりしていたという原田さん。
自身が励まされる言葉もたくさんもらったそうです。
(Matsuyoi デザイナー/原田諭起子さん)
「自分のこういう弱いところがあって好きじゃないんですよね、という話をしたら、弱い人間でなければいいものはできないし、いい演奏はできないからあなたはそのままでいいのよ、と言ってくれたのが今でも私の励み」