サッカーJ1・ファジアーノ岡山が2024年度の経営状況を発表し、営業収入がクラブ創設以来初めて20億円を突破しました。
ファジアーノ岡山が4月30日に行った株主総会で承認されたものです。
2024年度(2024年2月~2025年1月まで)の営業収入は20億3600万円で過去最高だった2023年度から9900万円の増加となりました。
このうち広告料収入が9億1000万円(前年度比+4800万円)、入場料収入が2億9300万円(前年度比+4500万円)、グッズ収入が2億3700万円(前年度比+7600万円)で、いずれもクラブ創設以来過去最高を記録しました。
一方、営業費用はチームの強化費を含む事業費の増加などから、21億4500万円(前年度比+1億3500万円)となり、トータルでは2期連続の赤字となる2400万円の純損失となりました。
Jリーグの発表によると、2023年度のJ1チームの平均売上は約52億円で、ファジアーノ岡山の森井悠社長は今シーズン開幕前の新体制発表会で「売り上げ40億円の達成を早急に目指したい」としていました。
平均観客数では、昨シーズンのホームリーグ戦1試合平均の入場者数は9188人(前年度比+693人)で、満員となったJ1昇格プレーオフ決勝を含めると、9462人となりました。
J1に戦いの場を移した今シーズンは、ここまでホーム戦8試合でホームエリアのチケットが完売し、アウェーからも毎試合約2000人前後のサポーターが集まるなど、平均入場者数は1万4342人と大幅に増えています。(4月末現在)
一方で、ホームスタジアムであるJFE晴れの国スタジアムの収容人数約1万5500人に対し、今シーズンはシーズンパスなどで約9000枚が一般販売前に売れている状態となっています。
残りの6500枚に対し、今シーズンの開幕戦ではチケット販売サイトに約2万3000ユーザーがアクセスするなど「見たくても見られない現状」が続いています。
ファジアーノは2025年度の予算について、「クラブ史上初めてJ1に挑む年でJ1定着の礎を築くべく、売り上げ規模の最大化を各事業で目指す」とし、2026ー2027シーズンから始まる秋冬制へのシーズン移行や、新人選手の年俸上限緩和・撤廃なども見据えより一層の準備を進めるとしています。
また、株主総会では、ファジアーノ岡山の前社長・木村正明オーナーが取締役に就任する人事案も承認されています。