世界ジュニアゴルフ選手権の日本代表に選ばれた中学生ゴルファーが高松市にいます。この大会への出場は今回で5度目。今度こそ手にしたい「世界一」に向けて取り組んでいることとは?
2023年6月、自分の体と同じくらいの大きさのバッグを担いでゴルフ練習場にやってきた少年は……
2年の月日が経ち、軽々と背負って登場。高松市の高瀬莉空さん。4月、中学生になりました。
(高松第一中学校1年/高瀬莉空さん)
「提出物が多すぎますね(笑)。テストの解答を書くところとかも全然違うくなっていて、すごい難しいです」
ゴルフ好きの両親の影響で3歳の時ゴルフを始めた高瀬さん。これまでに数多くの大会に出場していて、2024年だけでも約40試合に参戦。プロの選手とも戦いました。
2024年10月に全日本小学生ゴルフトーナメントで優勝。
また2025年3月には、世界ジュニア選手権の日本代表を選抜する大会の11~12歳の部で優勝し、アメリカで戦う切符を手にしました。世界ジュニア選手権の出場は今回で5度目です。
(高松第一中学校1年/高瀬莉空さん)
「まだ1位を取ったことないし、6位からシードなんですけど、ずっと7位だったんで悔しくて。今年こそ絶対1位取ろうと思います」
(南秀樹コーチ)
「6年生になってから急に良くなってきた」
そう話すのは、3年前から高瀬さんを指導する南秀樹コーチ。「賞金女王」になった鈴木愛選手らを育てたコーチです。
(南秀樹コーチ)
「飛距離が急に変わったから、去年に比べたら50ヤード言わないくらい伸びたので。もう勝てる気がしません」
体の成長に加え新調したゴルフクラブによってコーチも驚くほどの飛距離を見せるという高瀬さん。そんな中、こんな悩みも……。
(高松第一中学校1年/高瀬莉空さん)
「いきなり飛距離が伸びたので一回距離が全然合わなかったです。飛びすぎて何番で打てばいいか分からないみたいな」
そのため練習場では大会のコースを想像しながら使うクラブを考えるようにしています。さらに高瀬さんの体の成長による変化は、他にも。
上半身と下半身のバランスが大切なスイング。筋力が高まったことで腕の力を頼ってしまい、ボールが曲がってしまうことが多くなったそうです。この日も何度も打ち方を調整していました。
南コーチは成長期である今、パワーをつけるだけでなく個性をなくさせない指導が大切だと話します。
(南秀樹コーチ)
「体が大きくなるにつれて反対にダメになっていく子がいるんです。絶対そんな子がいるんで、その子の感覚・感性を絶対につぶさないようにしないといけないから。(Q.彼の場合、失っちゃいけないものは?)アプローチとパターかな。特にパターはものすごく真面目に子どもの時からやってきているから、練習時間だけは本当に寝んとでもやっりょったから。この子の場合はそうやってこつこつできる子です。だからなんでもこつこつできるのは大事」
こつこつ取り組んできた成果を発揮するために、高瀬さんは7月に行われる世界ジュニア選手権に向けて6月下旬からアメリカに行き現地で練習します。
(高松第一中学校1年/高瀬莉空さん)
「調整して、それまでに努力し続けて絶対世界一になれるように頑張ります。(Q.将来の夢は?)オリンピックで金メダルを取ることです。世界でお金を稼げる選手になりたいです」