国土交通省中国運輸局は、7月15日、JR芸備線と沿線の2次交通との連携を強化する取り組みについて、具体的内容を明らかにしました。観光地などへのアクセスを強化して利用動向の変化などを調べ、芸備線の潜在的な可能性について検証するのが狙いです。JR芸備線の存廃などを議論する再構築協議会の実証事業として行います。期間は7月19日~11月24日の約4カ月間です。
岡山県の新見市エリアでは、周遊バスを運行し、予約型乗り合いタクシーを増発します。周遊バスは、芸備線のJR矢神駅・JR野馳駅と、道の駅が隣接する「きらめき広場哲西」、珍しい湿生植物などが見られる「鯉が窪湿原」をめぐるものです。予約型乗り合いタクシーは、これまで運行していなかった土日祝日にも1台を運行します。
この他、広島県の庄原市エリアでも周遊バスを運行するなどします。
再構築協議会ではこれまでに、JR新見駅と広島県のJR備後落合駅の間などで、土日祝日に上下1本ずつ臨時列車を運行することを明らかにしています。JR西日本はすでに運行ダイヤを公表しています。
芸備線再構築協議会には、国や沿線の自治体、JR西日本などが参加し、2024年3月に協議を始めました。国は協議開始から3年以内をめどに芸備線の再構築について方針を決めたいとしています。