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旧香川県立体育館「解体に理解を」教育長らが倒壊の危険性を改めて説明 第三者による検証の考えなし

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 建築家・丹下健三が設計した旧香川県立体育館の解体に向け、教育長らが12日、会見を開きました。大地震の際の倒壊の危険性について改めて説明する一方、第三者による検証を行う考えは否定しました。

 香川県教育委員会の淀谷教育長と香川県営繕課の池田課長が記者会見を開きました。

 この中で、旧香川県立体育館の解体を決めた理由として2012年に行った耐震診断で建物本体の耐震性が不足していると診断されていることや屋根が落下する危険性があることなどを改めて説明しました。

 民間の資金でホテルなどに再生することを提案している「旧香川県立体育館再生委員会」は、複数の専門家の意見をもとに「屋根の一部の落下はあっても建物全体が倒壊する危険は想定されず、再生に向けた協議に応じる時間はある」と主張しています。

 耐震診断の報告書では地震によってどのような被害が生じるかについて具体的な言及はありません。

 12日の会見でも建物全体が倒壊するという明確な根拠は示されず、一般論の説明に留まりました。

(香川県教育委員会/淀谷圭三郎 教育長)
「グシャッとなるとか、倒れ方も向こうに行くのか横に行くのかそれは分かりませんけども、じゃあ本当にどんな倒れ方をするのかというと何万通りの揺れがあるわけですから、それはなかなか全てを網羅することは難しいのかなと思います」

 再生委員会は11日、非公開で行った香川県と県教委との面談の中で「県側が耐震診断書を読み違え、危険性を誇張している」と指摘しました。しかし香川県側は「組織としての見解をまとめる必要があった」として面談の場では具体的な反論はしませんでした。

 そして、12日の会見で「耐震診断書の読み違えはない」と主張しました。再生委員会側と事実関係について公開の場で議論する予定もないとしています。

記者「本当に壊すほど危険なのかということに対して第三者の意見を聞いてみるという考えはないですか?」

(香川県教育委員会/淀谷圭三郎 教育長)
「耐震診断の結果が出てますから。この結果をもとに2年半以上前に方針を決めたわけでありますから改めてするという予定は全くないですね。さまざまな意見がある中で決めなければいけませんからどこかで。そういう中で動かしてきて今がある。これはご理解いただきたい」

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