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旧香川県立体育館 解体工事の入札受け付け開始 保存再生を求める署名は4.5万人超

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 建築家・丹下健三が設計した旧香川県立体育館の解体工事の業者を決める入札の受け付けが2日、始まりました。一方、解体ではなく保存と再生を求める署名は約1カ月で4万5000人分を超えました。

 旧香川県立体育館の解体工事の一般競争入札は9月2日から4日まで受け付け、5日に開札。技術提案型の総合評価方式で落札者を決めます。予定価格は9億2000万円余りです。

 旧県立体育館を巡っては建築家らが設立した「旧香川県立体育館再生委員会」が2025年7月、県から建物と敷地を買い取るなどして民間の資金でホテルなどに再生することを提案しています。

 再生委員会は、県側が解体を急ぐ理由に挙げている地震発生時の安全性について、複数の専門家の意見をもとに「建物全体が倒壊する危険は想定されない」と指摘。

 8月28日、県教委と県の担当課と面談し、安全性などについて意見交換しましたが、県は解体のスケジュールは変えませんでした。

(香川県/池田豊人 知事)
「今の県の方針のスケジュールで進めていくことが今適切なことではないかなというふうに考えております」

 再生委員会は解体工事の手続きの停止を求める「仮処分申請」や、解体工事費の支出の違法性を問う「住民監査請求」を行う方針です。時期については応札の状況や今後の県側との面談の結果などを踏まえて決めるとしています。

保存と再生を…署名活動に約120人が参加

 旧県立体育館の保存と再生を求め、再生委員会が行っている署名活動。

 8月31日夕方にはSNSなどでの呼び掛けに応じて約120人が高松港周辺に集まり、チラシや風船を配りながら署名を集めました。

(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「みんな注目してくれてる。頑張ってねって署名集めながらも言われましたんで。残してほしいと思ってる方がこれだけおる中で今、県の政治がどういうふうにそれに向き合うかはこういう景色を見ながら判断してほしいなと思いますけど」

 この日は約2時間で1764人分が集まりました。直筆とオンラインをあわせた署名は約1カ月で4万5000人分を超えました。

(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「今後の鍵は議会だと思います。知事はあくまで議会が決めてきたことに対する答弁だと思うんで」

「県と県議会に意見書を」高松市議会に陳情

 旧香川県立体育館再生委員会の長田委員長は2日午後、高松市議会の事務局を訪れ、陳情書を手渡しました。

 旧県立体育館の解体工事手続きの保留と再生に向けた協議を求める意見書を香川県と県議会に提出するよう、市議会に求めるものです。ある市議会議員から「協力したい」という連絡を受け、陳情書を提出しました。

(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「市議からの問いかけです。市なら変えられるかもしれないと。県民の方が再度もう一度考えてもらって、それを県議会が受け止めてくれることを願いながら動いております」

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