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平井議員のパーティー券報道訴訟 「依頼文書をどう報じたか」が争点 高松地裁で第4回口頭弁論

 政治資金パーティーを巡る映画や報道で「名誉を傷つけられた」と自民党の平井卓也衆院議員が訴えている民事裁判の4回目の口頭弁論が、28日に高松地方裁判所で開かれました。
 裁判では、パーティー券の『購入枚数』と『出席依頼人数』が異なる文書について「どう報じたか」が争点になっています。

 この裁判は、平井卓也衆院議員が、ドキュメンタリー映画「香川1区」の大島新監督と製作会社、KSB瀬戸内海放送に対し、損害賠償や放送とウェブでの謝罪などを求めているものです。

 平井議員は、自身が代表を務める政治団体が2020年に開いた政治資金パーティーを巡り、政治資金規正法違反の疑いがあるとして刑事告発され、2023年10月に嫌疑不十分で不起訴となりました。
 その後、2024年7月に高松検察審査会が「不起訴不当」の議決を出しましたが、高松地方検察庁は2025年1月に再び嫌疑不十分で不起訴としました。

 告発のきっかけになったのは、香川県内の会社に送られたパーティー券の購入依頼書。1枚2万円のパーティー券10枚を購入し、3人の出席を依頼する内容でした。

 2021年に公開された映画「香川1区」では、この会社の女性社員に取材して文書の存在を紹介しました。

 KSBは、高松検察審査会が平井議員らの不起訴を「不当」とする議決を2024年7月に出したことを受け、告発や議決の内容について解説するニュースを2024年8月に放送しました。

 この依頼書については、提訴後の2025年8月に高松市の百十四銀行が「グループ会社に宛てて作成、送付したもの」だと公表しました。

 これまでの裁判で、原告の平井議員側は「映画や報道は、パーティーの実行委員会が依頼書を作成、送付したという事実を示し、違法行為を行っているような印象を与えて原告の社会的評価を低下させた」などと主張しています。

 これに対し、被告のKSB側は「依頼書をパーティーの実行委員会が作成したとは報じていない。重要なのは作成者が誰かではなく、パーティー券の購入枚数より出席者を少なくするよう依頼する文書が存在したことであり、収支報告に政治資金規正法違反の疑惑がある旨を報道した」と書面で主張しました。

 また原告の平井議員側が「女性の所属する会社への裏付け取材を怠った」と主張していることについて、KSBは「告発後の捜査で、検察が女性の会社にパーティー券について聞き取りを行ったが依頼書の作成者を特定できなかった、ということを取材で確認した上で報じている」としました。

 一方、被告の大島監督側は「映画では依頼書の作成者が実行委員会であると断定はしていない。女性の証言と、それを否定する平井事務所の見解を並べ、疑惑の存在を提示したに過ぎない」と主張しています。

 また映画公開後の2022年2月には、新聞記者が平井議員の秘書に依頼書について取材していて、原告側は遅くともその時点では、映画で依頼書の問題が取り上げられていることを知ったとして「名誉毀損による損害賠償の請求権は時効により消滅した」と主張しています。

 これに対し、原告の平井議員側は、取材の際に秘書が文書を見せられたことを認めた一方、取材の端緒については説明を受けておらず、映画による名誉毀損を知ったのは新聞の報道と告発があった2022年11月だとし、「消滅時効は完成していない」と主張。映画「香川1区」は提訴後もYouTubeで無料視聴できる状態にあり、原告の損害は発生し続けていると主張しました。

 次回の口頭弁論は2026年6月30日に開かれる予定です。

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