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“最長寒波”1回目ピーク 雪を“有効活用”の知恵も

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 1回目のピークを迎えている今シーズン「最長寒波」。平年の2倍の雪を観測するなか、物流にも影響が出ています。

■太平洋側も一面“雪景色”

 一面、銀世界となった四国・徳島。カモシカも雪景色に驚いているように見えます。

撮影者 「ニホンカモシカです。たまたま通り掛かって、まさかという感じ」

 記録的な大雪となったのは、北海道です。札幌市小金湯では、12時間降雪量が2月の観測史上1位となりました。

札幌市アイヌ文化交流センター 森山予志晃施設担当係長 「小金湯に入ったら別世界というくらい、積もり方は初めての感じ。近年は雪が少なかったので、久々の大雪だなと間近で感じた」

 雪に慣れた地域も混乱します。

雪かき中の男性(82) 「もう諦めるしかない」

 関西も大荒れです。滋賀県長浜市では最大瞬間風速14メートルを超える風がカメラを揺らします。

 国宝でもある彦根城も雪化粧をまとい、たたずみます。

名古屋から来た人 「雪をかぶっていて、美しいです」

 ひこにゃんも、カッパと大きな傘に守られて移動します。

 予防的通行止めは解除されましたが、運送会社「下司運送」は北陸などへの運送をキャンセルしました。

下司運送 下司祐一郎社長 「(事前に)通行止めが決まるので、『どうしても行けません』と(客先に)お願いしやすくはなった」

 普段は島根の古い町並みが続く通りも、雪でかすみ、見通しがきかないほど。島根も積雪が急増。平年の2倍を超える雪が積もりました。

■雪を“有効活用”の知恵も

 雪が欠かせない場所もあります。江戸と越後を結んだ三国街道。豪雪地帯として知られる街並みも、雪景色に包まれます。

 宿場町として栄えた塩沢宿。しんしんと雪が降り積もります。アイスクリームのように雪が積もるのは、灯籠(とうろう)です。

着物店の人 「かなり多い方。朝から降っている」

 やっかいものとも言われる雪。有効利用する知恵もあります。

青木酒造 阿部勉さん 「今年は本当に雪が潤沢にありすぎるぐらいある。去年、おととしは少なくて、だいぶ苦労。寒波という部分ではどちらかというと味方」

 魚沼で300年以上続く酒蔵。魚沼産の米のうまみを最大限に引き出した「淡麗旨口」の酒。

青木酒造 阿部勉さん 「ここを開けて、この中に約400トンの雪が入る。パンパンに400トン詰め込んで閉じて、だいたい春先から解けていく。1年徐々に解けていきながら」

 冷蔵庫では電気代もかかり、ムラができますが、雪で温度が保たれる雪室なら、じっくりムラなく醸造されます。

青木酒造 阿部勉さん 「温度のストレスがない分、非常にまろやかな熟成がされる、これはやっぱり雪のおかげ。生活の中で雪を取り込んで、味方につける、そういうものが雪国の暮らしの先人の知恵。生活に溶け込んでいるもの」

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