春闘は12日、大手企業の集中回答日を迎えました。3年連続で賃上げの勢いが続くのかが焦点です。スーパーや外食業界などで作る労働組合から報告です。
(経済部・神宮桃子記者報告) 春闘の結果が書き込まれたボードには、イオンリテールなど満額や満額以上の回答が並びます。
UAゼンセンでは12日も妥結の情報が集まってきています。
春闘の交渉を引っ張る自動車や電機メーカーでも賃上げが相次いでいます。
トヨタ自動車は5年連続の満額回答です。
日立製作所やNECは1万7000円のベースアップを満額回答。
三菱重工などの重工業各社も1万5000円の満額回答となりました。
賃上げが相次いでいる背景にあるのは、物価高と人手不足です。
食料品を中心に物価上昇が続くなか、実質賃金はマイナス基調で、手取りを確保するため、組合側は32年ぶりに平均6%の賃上げ率を要求しました。
一方、経営側も人手不足のなか賃上げをしないと人材の確保や定着を図ることが難しいという現状に直面していることがあります。
賃上げを「定着」させ、政府などが目指す消費の拡大につなげられるかは、中小や零細企業まで波及するかにかかっています。