同じ小学校の給食で繰り返される「異物混入」。安全であるはずの学校給食に何が起きているのでしょうか。
■同じ小学校の給食で「異物混入」
保護者 「怒りしかない。安全に作るのは当たり前だと思う」 「もう信用もないから」
大阪市のある小学校で給食に“異物が混入”する事態が相次いでいます。
トラブルは新年度早々から始まりました。汚れが付いたままの食器が複数見つかり、学校の判断でおかずの提供は急きょ中止に。
保護者 「食器が汚れていたので料理は全部、破棄して、食べられるコッペパンと黒豆だけ提供する形だった」 「(Q.その日お子さんは?)もう『おなかがすいた』の一言で…」
その3日後にはフライ用の油に虫が混入。さらに3日後にも調理用の手袋の切れ端が釜に混入していました。
今月に入ってからは食器に“金属片”のようなものが入っていたことが確認されています。
■なぜ同じ小学校で給食トラブル相次ぐ?
発端は先月、給食を調理する業者が切り替わったことでした。校長は新学期が始まる前から新たな業者の給食を試食した時点で“異変”を感じていたといいます。
給食試食会に参加した校長 (大阪市教育委への取材から) 「コメがきちんと炊けていない。豚肉も塊になって油臭く感じる。本校職員は誰一人完食できなかったので、小学生には食べられない」
そのことをすぐに市の教育委員会に報告。教育委員会は複数回にわたって業者に指導を行ってきましたが、トラブルは今月にも。
現状で健康被害は確認されていませんが、学校側は給食を食べたくない児童には弁当の持参を許可しています。今月21日は全校生徒の5人に1人が弁当にしました。
保護者 「(子どもに)『もう給食いらんから弁当作って』って言われる。給食を作るところ(業者)を変えてもらわないと子どもも不信がっている」
こうした事態の原因はどこにあるのでしょうか。業者に聞きました。
当該業者 「(Q.小学校給食の件で…)すみません。担当者がいないので返事ができません」 「(Q.担当者は何時に戻る?)すみません。分かりません」
学校によりますと、先週からは毎日、給食の調理に市の教育委員会が立ち合い、問題は改善してきているといいます。