5月16日、高松市沖で瀬戸内国際芸術祭のツアー客らを乗せた旅客船が炎上して沈没した事故を受けて、船を運航していた倉敷市の会社に国土交通省が22日、立ち入り検査に入りました。
(記者リポート)
「午後1時、中国運輸局の職員4人が六口丸海運に入っていきます」
炎上し沈没した旅客船を運航していた倉敷市の六口丸海運に国交省中国運輸局の職員が立ち入り検査に入りました。
5月16日午後5時半ごろ、瀬戸内国際芸術祭のツアー客ら25人を乗せた旅客船が炎上し、その後、沈没しました。
乗客と乗員は全員近くにいた漁船に救助され、けがはありませんでした。
沈没した船は19日に引き揚げられ、20日、引き揚げたサルベージ船の基地で高松海上保安部や高松市消防局などが焼けた船体を確認し、出火原因を調べました。
22日の立ち入り検査は、午後4時ごろに終了しました。運輸局によりますと、社長や運航管理者、船長らに対し、船の管理体制や事故後の対応が適切だったかなどについて聞き取りを行ったということです。また運航記録など関係する書類を確認したということです。
(中国運輸局 海上安全環境部/田邉真久 次席運航労務監理官)
「持ち帰ってしっかりと精査した上で今後どういった形で対応するか検討していくと。(Q.何か判明した?)現段階では申し訳ないんですけれども申し上げられません」
検査の結果がまとまるまで数カ月かかる見通しだということです。
エンジンについて六口丸海運では2023年11月に新しく交換したとしていますが、それについては――。
(中国運輸局 海上安全環境部/田邉真久 次席運航労務監理官)
「エンジンのメンテナンスのようなことはしっかりとしていたお話ではありました。ただ記録類が今はないのでなんとも言えない」
六口丸海運の社長もKSBの取材に応じました。
(六口丸海運/西原正博 社長)
「(国交省の)安全委員会の方できょうも実況見分したんですけれども、エンジンもきれいな状態で保ってますし、マフラーなんかも焼けていない状態で見つかったので。被害者の方ご家族の方に心配かけまして深くお詫び申し上げます」
今後、中国運輸局などが出火原因について詳しく解明するとしています。