19日夜、西日本を中心に火球の目撃情報が相次ぎました。専門家は「数十メートルの小惑星が衝突した」可能性を指摘しています。
鹿児島県では突然、強い光が当たって建物の影がビルに浮かび上がりました。
夜空が真っ白のまばゆい光に包まれ、姿を現したのは桜島です。
午後11時すぎ、鹿児島県では相次いで火球が撮影されました。
宮崎県では空から真っすぐ降ってきた火球が約5秒間空を照らし、車から見える景色は昼間のようになりました。
九州地方で目撃された火球は火球自体が映っていない場所でも辺りを雷のように照らすなど、強い光が発生したことがうかがえます。
大分市ではオレンジ色の火球が見えなくなった後も周辺を明るく照らす様子が映っていました。
火球は近畿地方などでも目撃されています。
関西空港では滑走路の奥に現れた火球が地平線へと消えていきました。
兵庫県の明石海峡大橋でも火球が観測されるなど、西日本を中心に広範囲で火球が目撃されました。
国立天文台 山岡均准教授 「昼間のような明るさで見えたというと、隕石として地表まで到達した可能性はある程度、高い。宇宙にある時には10メートルクラスのものだったのではないかなと」
山岡准教授は、今回の火球は明るさから2013年にロシアに落下した隕石に匹敵する大きさだったとみています。
また、火球の光が点滅するようにも見えることから、大気の振動=空振が発生した可能性があるということです。
国立天文台 山岡均准教授 「(火球が)いくつかの点に見えている。途中で分裂したんだろうなと思っています。分裂した時には衝撃波が生まれやすいので、その衝撃波がやってきて空振になった」