芸術祭が予定通り開催されず作品が置きっぱなし。ずさんな運営に芸術家たちも困惑しています。
■作品放置で芸術家も憤り
香川県東かがわ市の田んぼの中の一軒家を覆うようにアーチ状になったカラフルな木材が組まれています。
古民家をもとに作られた現代アートの作品展の会場です。
しかし、1日から開催予定だった「HIKE!HIKETA!-東かがわ国際芸術祭-」の本祭が今も開催されていないというのです。
この事態に当初、芸術祭の立ち上げに関わっていた芸術家は…。
アーティスト 久木田大地さん 「僕は最初の方のグループにいた。そっちは先んじて、色々もめ事があったというか、問題点の指摘が作家側からディレクター(主催者側)に対して色々あったので、それを巡って空中分解になった」
空中分解状態となったなかでも去年の秋に小規模な展示が行われていたといいますが…。
アーティスト 久木田大地さん 「作品を貸し出した人が5、6人いて、その人たちは実際に作品が帰ってこない、今も」
芸術祭のホームページでは、去年10月から「プレ展示」が行われ、今年8月にいよいよメインの「本祭」が行われるとされていましたが、「本祭」は開かれていません。
一体、芸術祭に何が起きたのか。開催地・東かがわ市が19日に出した声明には…。
東かがわ市 「当該イベントを企画した団体に活動の実態がないことが判明しました」
香川・東かがわ市 上村一郎市長 「とても困惑している。市民の方々に、そしてアーティストの皆様になぜこのような事態になったのか、当初どのように考えていたのか説明を果たしてほしい」
芸術祭側は市の教育委員会が後援しているとしていますが、市は「今年度は後援していない」としています。
また、連携しているとされる香川県は…。
香川県の担当者 「連携は事実と異なるので削除してほしい」
去年10月のプレ展示について、主催者から県に助成金の申請がありました。ところが4月下旬から連絡が取れなくなり、助成金18万円は払われなかったということです。
番組では今月20日、芸術祭が開かれない理由などを主催者側に質問しましたが、返答はきていません。