川崎市で女性が元交際相手の男に殺害された事件を受けて、警察庁が全国の警察に対し、ストーカー被害者が行方不明になった事案では確実に警察本部長まで報告を行い、指揮を受ける仕組みを整えるよう求めました。
岡崎彩咲陽さん(20)が元交際相手の男に殺害された事件では、岡崎さんや家族がストーカー被害を事前に相談していたにもかかわらず、対応に不適切な点があったとの検証結果を神奈川県警が公表しました。
警察庁は検証を踏まえ、全国の警察に対してストーカー事案などの被害者が行方不明になった事案では確実に警察本部長まで報告を行い、必要な指揮を受ける仕組みを整えるよう求めました。
そのうえで、事案に対処するにあたっては情報集約などを統括する幹部を明確化したうえで、警察本部と警察署で一体的に対処できるよう、実効性のある体制をつくることを求めています。
また、今回の事件では現場での鑑識活動など初動捜査が徹底されていなかったことも指摘されていて、警察庁は初動捜査における証拠の収集・保全や被害者に寄り添った適切な説明を行うよう求めています。
警察庁は「他の都道府県警察においても今回の検証結果を他山の石として、人身安全関連事案への対処をより的確なものとするよう指導を徹底してまいりたい」としています。