東京都内で今、急速に出回っているというのが偽造された商品券です。逮捕者が相次いでいます。
急増する偽の商品券、そして摘発も急増しています。その1人が7日に逮捕されたベトナム人留学生のヴォー容疑者です。
警視庁によりますと、ヴォー容疑者は6日、東京・江戸川区のディスカウントショップで新品のゲーム機2台を購入。その際、7万5790円の会計でヴォー容疑者が差し出したのは偽の5000円の商品券でした。
怪しいと感じた店員が、すぐに110番。
110番通報 「偽造商品券を使用している人がいて、レジで引き留めている」
商品券の番号は偽物で、本物のようなホログラムが入り、裏面には存在しない店の名前が書いてあったということです。
偽造商品券を巡っては都内で今月に入り、5人が相次いで摘発されています。
4日に逮捕された浅賀容疑者は東京・上野のチケットショップに5000円の商品券100枚を売りに来たということです。
店員は「多額の金がないので買い取りできない」と断ります。上野の従業員は、すぐに新宿本店にファクスで顔写真を情報共有。すると30分後、浅賀容疑者が店にやってきたということです。
店員は数えるふりをしながら110番通報。浅賀容疑者は「知人の黒人からもらった」と容疑を否認しています。
■「偽造商品券」なぜ都内で出回る?
偽造商品券での逮捕者が相次いでいることについて、警視庁クラブから報告です。
(社会部・中本達也記者報告) 警視庁は今月に入り、すでに5人の逮捕に至りましたが、これらすべての事件にはある共通点があることが分かりました。偽の商品券には、すべてバーコードが付いていないという特徴があります。レジを通す必要がないため、発覚を免れようとした可能性があります。
実は5年ほど前にもバーコードが付いていない偽のJCBの商品券が使用される事件が相次ぎ、JCBが偽物と見分けるための特徴をホームページで周知することとなりました。
そして、先週になって同様の偽の商品券が上野署管内に持ち込まれ、再び逮捕者が出る事態となっていて、警視庁はこれらの事件がすべて関連していることも視野に調べる方針です。
ただ、ある捜査関係者は「偽造商品券を作っている人物の特定は難しい」と頭を悩ませていて、実態解明にはまだしばらく時間がかかりそうです。