西日本豪雨で被災した倉敷市のパン屋さんが本格的な再開に向けて、店舗の改修工事をはじめました。仮再開から3カ月がたちましたが、元通りになるにはまだ時間がかかります。
(天野希望リポート) 「9月に仮再開した、倉敷市真備町のパンポルトです。しかし、今は解体工事がはじまったためお店をお休みしています」
再建に向け工事が始まったのは、2階まで浸水した店舗兼自宅です。まだ築5年の建物ですが、衛生面を考えて土台以外をすべて壊します。店長の戸澤実さんと奥さんの由加里さんが、工事の様子を見つめていました。
「今マイナスなんですけど、また新しい建物がたった時点で0に戻ると思うので、そこから1からやり直しですね」(パンポルト/戸澤実 店長)
「一刻も早く新しいものが建って、普通の生活を送って、前以上のパン屋さんをしていきたいですね」(妻/戸澤由加里さん)
再開を望むお客さんの声を受け、9月に仮再開したパンポルト。しかし、お店の駐車場に作った仮店舗は販売スペースだけで厨房はなく、戸澤さんはお店から車で約30分離れた、茶屋町の元パン屋さんの厨房を間借りしています。
「やっぱり焼きたてを出せないことがストレスですね。本当は焼きたてだったらおいしいのに、と思いながらいつも作っているんですけど」(パンポルト 戸澤実 店長)
解体が終わる26日までは仮店舗の営業も休みますが、17日は休業を知らずにわざわざ岡山市からパンを買いに来た人もいました。
(お客さんはー) 「残念ですね。(再開に向けて)がんばってほしいですね」 「また開店したら来たいですね」
解体後に建てる新しい店は、2019年5月をめどに完成予定。パンポルトの焼きたてパンが食べられるようになるまでには、まだもう少し時間がかかります。