高松市の男木小中学校で卒業式が行われ、3人の児童・生徒が学び舎を巣立ちました。
(石井俊大リポート) 「きょう旅立ちの日を迎える生徒の中には、学校再開のきっかけとなった生徒もいるんです」
高松市の沖合にある男木島の小中学校は、過疎化の影響で2011年に休校になりました。しかし2014年、3世帯が移住し、学校は再開しました。 その時、一家で島に移住し、男木小学校に転校したのが、福井ひなたさんです。ひなたさんが、父・大和さんの故郷でもある男木島に「住んでもいい」と言ったことがきっかけで、小中学校の再開に結びつきました。
それから5年、ついに中学校卒業の時を迎えます。
(高松市立男木小・中学校/溝渕浩二 校長) 「男木島の未来について考え、将来の男木島の発展に向けて、これからも歩んでくれることを期待しています
今年は中学生2人、小学生1人が卒業です。式には学校関係者だけでなく、島の人たちも参加し、3人の門出を祝いました。
(男木中学校を卒業/福井ひなたさん) 「初めて自分で道を選んだのは、男木島に引っ越すと決めた時でした。私の人生は、それまでと180度変わりました。当時の私はインタビューで『男木島に引っ越すことは良いことかどうかわからない』と答えました。でも、今なら自信を持って『男木島に引っ越してよかった』と言えます」
島で沢山のことを学び、大きく成長したひなたさん。島の人たちの温かい拍手に包まれながら、学び舎を後にしました。
(石井俊大リポート) 「最後は在校生と先生が花道を作って、卒業生の背中を見送ります」
(ひなたさんの父/福井大和さん) 「娘が選択してくれたことで私たち家族の人生もすごく豊かになったと思っています」
(男木中学校を卒業/福井ひなたさん) 「これからも私たちがいろいろ頑張って男木島を発展させたり今あるものを残していきたい」