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昨年14万人が訪れた豊島…コロナ禍に直面する人気宿泊施設などの現在は 香川・土庄町

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 新型コロナウイルスの影響は、瀬戸内海の小さな島にも影を落としています。香川県土庄町豊島は、秋祭りが中止になったり人気の宿泊施設が休業したりするなど深刻な事態に直面しています。

 人口約800人の豊島。2019年は、3年に一度の瀬戸内国際芸術祭の効果で14万人もの人が島を訪れました。しかし、2020年のこの時期は新型コロナウイルスの影響で、来訪者は例年の10分の1に落ち込んでいます。  このため、島にあるホテルなどの宿泊施設も休業するところが増えています。

(記者リポート)
「1日1組限定のホテルとして全国的にも有名だった『檸檬(れもん)ホテル』がこの上にあります。ここも休業しています」

 檸檬ホテルはアートが楽しめる人気の宿ですが、新型コロナの影響で2020年6月から2021年3月いっぱいまで長期休業を予定しています。

 また、乳児院だった豊島神愛館の一部を改築して3年前にオープンしたゲストハウス「mamma(マンマ)」には銭湯があり、宿泊客にも島の人にも人気でしたが、休業しています。  このゲストハウスを所有している社会福祉法人では現在、再開を検討中だということです。

 さらに、飲食店にも休業が出てきています。

(記者リポート)
「イチゴのかき氷などが人気の『いちご家』さんです。こちらも新型コロナウイルスの影響で臨時休業しています」

 豊島には医療施設がないため、手洗いや消毒など感染防止を一層徹底せざるを得ないという事情もあります。  毎年恒例の夏祭りや秋の祭りも中止しました。

(豊島自治連合会/木村益雄 会長) 「自治会として、太鼓台の奉納は3密が避けられないので中止しました」

 一方で、コロナ禍に立ち向かおうという動きも。


(記者リポート)
「てしま天日塩ファームに来ました。ここでは自然な形での塩作りをしています。中は暑いですね、門脇さん、コロナ禍の中いかがですか」

(てしま天日塩ファーム/門脇湖さん)
「塩自体はいっぱい取れますけど、今年4月の緊急事態宣言が出て、東京・大阪とかの取引先とかのお店や飲食店が一斉に休業になって、うちも一時ばったり注文が止まりました。今は、だいぶ戻ってきている」

 門脇さんはコロナに負けじと、新たな塩の開発に取り組んでいます。

 産廃問題や、住民のほとんどが反対している太陽光発電所の建設問題などが横たわる中、文字通りの「豊かな島」をつくる営みが繰り広げられてきた豊島。そこに水を差す格好になった新型コロナですが、豊島自治連合会の木村会長はこう言って前を向きました。

(豊島自治連合会/木村益雄 会長)
「自治会として太陽光油(ガソリンスタンド)、公民館いろいろ問題がありますが、それを一つ一つ片づけている。活性化はまだできていない、できるだけ早くコロナが終息し、この島に人が来てくれるようになればいい」

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