国内でも指折りの仏師・向吉悠睦さんの作品を集めた展覧会が11日、岡山市のデパートで始まりました。
思わず手を合わせたくなるような優しい表情の観音像。会場には仏師の向吉悠睦さんの作品、約60点が並んでいます。
向吉さんは、仏像制作の優れた技術者に与えられる「大仏師号」の称号を3つの本山から贈られています。
向吉さんが25歳の時に作った毘沙門天像は、豪快ながらも繊細な彫りの上に色や金箔を重ね、あでやかさを醸し出しています。
(税込み4125万円)
細く切った金箔を貼り付けて模様を描く「截金(きりかね)」という技法は、妻で絵仏師の中村佳睦さんが施しています。
(仏師/向吉悠睦さん)
「(お堂の中に)お燈明一本で真っ暗な中でもお姿が輪郭がぼうっと浮き出る効果がある。(妻と)2人で突き詰めて一緒に前へ進んできた40年間」
このほか、動物などをモチーフにした作品もあり今にも動き出しそうです。
向吉さんの展覧会では妻・中村佳睦さんの作品も展示されていて、17日まで天満屋岡山店で開かれています。