東京オリンピックで史上初の金メダルを獲得したフェンシング男子エペ団体。高松市出身の宇山賢選手をはじめ日本代表メンバーのグローブは香川県東かがわ市の職人が手掛けたものでした。
フェンシングのグローブを専門に作っている東かがわ市の「Scherma(スケルマ)」。
職人の細川勝弘さんと妻のかずゑさんは金メダルをかけた一戦を友人らと一緒に見守っていました。
高松市出身の宇山選手は中学時代から細川さんのグローブを使っています。
(細川勝弘さん)
「本当にもう我が子同然ですもんね、歳から言うたら。地元に帰ってきたら顔出してくれよったもんな。大学卒業してからでも時々来てくれよったんですわ。あの子は真面目過ぎるんですわ、ちょっと」
細川さんはフェンシング男子エペ団体のメンバー4人全員のグローブを作りました。
そして30日、細川さんたちが見守る中、日本代表チームは決勝でROCを破り、金メダルに輝きました。
(日本代表のグローブを製作/細川勝弘さん)
「まさかここまでいけるとは思ってなかったですからね。おめでとう、ご苦労さんしか言葉はないですわね」
宇山選手の父親から電話が――
(宇山選手の父親と通話中/細川勝弘さん)
「アメリカ戦から出始めて全然気迫が違うかったもん。見よって、分かるもん。宇山君は今までいろんなことがあったでオリンピック決まるまで、オリンピックのメンバーが決まってからちょっと話したんや。宇山君の気持ちも聞いて、あの子はアメリカ戦で自分の気持ちを全部ぶつけたと思いますわ。失礼します…お父さん」
「(Q.なんておっしゃってました?)メダルが取れるとは思ってなかったって」
(細川勝弘さん)
「16年フェンシングに携わって本当に辞めなくてよかった、縫製業を」
細川さんによると、今後落ち着いたら日本代表メンバーが優勝の報告に来る予定だということです。