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“工場直売”のオーダースーツ店 コロナ禍の老舗服飾メーカーの挑戦 岡山・総社市

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 新型コロナウイルスによる外出自粛などで大きな打撃を受けているアパレル業界。そんな中、岡山県総社市の服飾メーカーが現状を打破しようと新たなビジネスを始めました。

(創作屋/池田修二郎 社長)
「移転をすることによって、1からみんなで作り上げた工場になったんじゃないかなと思います」

創業75年の老舗服飾メーカー「創作屋」

 2021年4月に倉敷市から総社市に本社と工場を移転した服飾メーカー「創作屋」。

 主に紳士服やコートなどの製造を手掛けています。強みは、手間を惜しまない丁寧な縫製技術です。

(創作屋/池田修二郎 社長)
「冬物としてこれから店頭に並ぶような商品になります」

 売り上げの多くを占めるのは他社から受注して生産するOEMです。

 自社ブランドも製造していて、東京・銀座の専門店などに卸しています。

(創作屋/池田修二郎 社長)
「いい生地をいかに調理して形作っていくか。立体的にハンガーに掛けた時でも、ふんわりときれいにドレープ感が出て高級感が分かる。着ているとその人の品格を上げるような物になっていると思う」

コロナ禍で苦戦を強いられるアパレル業界

 「創作屋」は戦後間もない1946年に倉敷市で創業。高級ブランドとライセンス契約し、ピーク時の1992年の売り上げは178億円余り。しかし、その後は高級衣服の販売不振などで業績が落ち込みます。

 事業を縮小するため総社市への移転を決めた矢先に、新型コロナウイルスが直撃。7月末までの1年間の売り上げは前年の半分ほどでした。

(創作屋/池田修二郎 社長)
「百貨店がほとんどメインの取引なので、緊急事態宣言で営業やらなかったとかできなかったとか、そういった影響もあって。(売り上げが)想定の半分に下がった分、仕事がなくて困っていた」

 総務省が公表している背広服の1世帯当たりの購入金額は、2000年は1万円を超えていましたが、2019年は4716円、コロナ禍の2021年は2893円にまで落ち込んでいます。

 ビジネスウェアのカジュアル化の波に加え、新型コロナによる外出自粛などが拍車をかけました。

 真庭市で1927年に創業した大手肌着メーカー・グンゼの工場。約5万8000平方メートルの敷地でシャツやパンツなどの肌着を製造していますが、2022年1月に閉鎖が決まりました。

 グンゼは閉鎖について、生産拠点の海外シフトで国内工場を再編するためとしています。

 アパレル業界全体が新型コロナに翻弄される中、現状を打破しようと「創作屋」が9月から始めたものがあります。

“工場直売”のオーダーショップをスタート

(創作屋 営業兼オーダーショップ店長/田中和彦さん)
「工場直売のオーダーショップ、中に入ってもらって採寸させていただく」

 オーダースーツを直接、客に販売する「Boutique Sou(ブティック ソウ)」です。店舗は、工場の中に作りました。

 常備している生地は約100種類あり、その場で触れながら自分好みのスーツを注文することができます。

 感染対策のため予約制でスーツ上下を4万4000円から販売しています。

(創作屋 営業兼オーダーショップ店長/田中和彦さん)
「日本のトップクラスの縫製の技術を持っていると思っています、自信はあります」

(創作屋/池田修二郎 社長)
「しっかりとしたクラシックなモノづくりをするということが、うちの工場としての生きる道かなっていうふうには思ってはいます」

 創業75年の老舗メーカーは、変わらぬ思いを胸に変化する時代へ挑みます。

(創作屋/池田修二郎 社長)
「どの業種も今は苦しい中にあると思いますけれど、新型コロナが明けたら、その時にいいスタートダッシュが切れるように、今やっている物づくりを大事にしながら、発展できるような会社にしていきたい」

 「創作屋」の工場直売店のパターンオーダースーツは感染対策のため予約制となっています。興味がある方はお問い合わせください。

【創作屋 工場直売店「Boutique Sou」】
日曜祝日・一部土曜休み ※予約制
電話 070-6949-1736(担当:田中さん)



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