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駅から湿原や道の駅へ! 臨時列車の運行や2次交通との連携強化など JR芸備線で実証事業スタート

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 国や沿線の自治体、JR西日本などで構成する「芸備線再構築協議会」は、JR芸備線の潜在的な可能性を検証するため、臨時列車の運行や2次交通との連携強化といった実証事業をスタートしました。

(鉄道ファン[米子から])
「増便。せっかくなので乗ろうかなと。車両ですとか景色ですとか、味わいのある路線だと考えてます」
(大阪から広島に帰省―)
「自家用車以外の選択肢があることは、我々としても継続させてほしい」
(大阪から―)
「(芸備線に)活気が出ればいいなあ」

 新見市のJR新見駅です。新見駅発の芸備線の臨時列車に客が乗り込みました。

 「芸備線再構築協議会」は実証事業の一環として19日、臨時列車の運行を始めました。芸備線の潜在的な観光需要などを調べるため、新見駅から広島県の備後落合駅までの区間などで7月19日から約4カ月間、土日祝日に上下1本ずつ臨時列車を運行します。

 再構築協議会では新見市の備中神代駅から広島県の備後庄原駅までを「特定区間」とし、存廃も含めて最適な交通のあり方を検討しています。

 「特定区間」に含まれる新見市哲西地区の芸備線「矢神駅」です。臨時列車から降りてきた客を新見市のキャラクター「にーみん」らが出迎えます。

 駅舎を出た人たちは待機していた「周遊バス」に乗り込みます。実証事業の取り組みとして、新見エリアでは、列車のダイヤに合わせ、駅と2つの観光地をつなぐ無料の周遊バスを走らせます。2次交通との連携強化により観光需要などの掘り起こしを図ります。

 珍しい湿地の植物などが見られる「鯉が窪湿原」です。地元の高校生が夏に花を咲かせるオグラセンノウなどを観察しました。

(周遊バスで湿原に来た高校生は―)
「こんな花を初めて見ました。(Q.この湿原を知ってました?)知らなかったです。自然豊かっていいですね。空気おいしいし、いいっすね」
「(ここは)初めてで楽しいです」
「(周遊バスは)便利だと思います」

 周遊バスは道の駅の前にもとまります。地元特産の哲西栗を使ったソフトクリームを食べる人もいました。

(周遊バスで道の駅に来た人は―)
「(これまで)この時間に芸備線もなかった。接続するバスもなかったですので、回りやすくていいと思います」

 新見エリアの実証事業では、この他、予約型の乗り合いタクシーを、通常運行していない土日祝日に1台走らせます。

 実証事業の実施期間は約4カ月の予定です。

(新見市/根石憲司 副市長)
「潜在的な経済波及効果がどれだけ生み出せるか、今後の芸備線の存続にも関わってくる非常に大事な事業。2次交通の整備、あるいは道の駅・観光地といったところの受け入れ体制の整備。しっかり増便の効果を発揮させていきたい」

 再構築協議会の協議は2024年3月に始まりました。国は協議開始から3年以内をめどに芸備線の再構築について方針を決めるとしています。

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