岡山県内で過去最多の感染者が確認されたことを受け、観光施設などからは戸惑いの声が聞かれました。専門家は先を見据えた対策を講じるべきだとしています。
観光施設などの対応は
玉野市築港にある「瀬戸内温泉たまの湯」は、瀬戸内海が目の前に広がる露天風呂が魅力の日帰り温泉です。
(在間隆真リポート)
「浴室での飛沫を防ごうと、たまの湯では、お風呂の中では喋らない『黙浴』を呼び掛けています」
この他にも、サウナの床のマットを1人用にしてこまめに消毒できるようにするなど、感染対策をとっています。
年末年始にはコロナ禍以前の客足にほぼ戻っていたということですが、年明けから徐々に客足は減っていて、感染再拡大に警戒を強めています。
(瀬戸内温泉たまの湯/片山徹 広報)
「まん延防止の指示が出るまでの間、出てからの対応というところではスピード感が必要になってきますので、早め早めに情報を集めて対応出来るところは対応したい」
玉野市渋川の「渋川動物公園」では、80種類ほどの動物約600頭と触れ合うことができます。先月から今月にかけてはヤギやロバの赤ちゃんが生まれベビーラッシュの真っ只中です。
渋川動物公園は、緊急事態宣言が出されていた2020年4月下旬から5月に休園した以外は、営業を続けています。
(渋川動物公園/山根美実さん)
「うちの場合、動物たちの世話もありますし『開園しない』という選択肢は考えられない状況ではある」
来園者と動物たちを守るために、園のスタッフは入り口での手指消毒の呼び掛けや、来園者が触れる部分の消毒を徹底しています。
医師「病床ひっ迫が起きることを前提に対策を」
政府の予防接種・ワクチン分科会のメンバーである川崎医科大学の中野貴司教授は、岡山県はまん延防止措置を国に要請していませんが、先を見越した対策が必要だと考えています。
(川崎医科大学 小児科学/中野貴司 教授)
「患者さんの増加に比べると(岡山県は)病床のひっ迫が進んできているというわけではないですけれども、感染力の強いオミクロン株は患者さんの増える速度が非常な速度で増えています。(病床ひっ迫が)起こることを前提にした上で対策を考えていかないといけないと思います」