瀬戸内国際芸術祭2022の開幕まであと1週間となりました。会場の島では急ピッチで作品公開の準備が行われ、島ごとの感染症対策も進んでいます。
開幕を前に島民は――
(女木島の島民[80歳]は―)
「(新型)コロナを心配している。船なんか混雑するでしょ。島の人たちは買い物に行ったり病院に行ったりするからね。船が怖いなという警戒感は持っている」
(豊島の島民[77歳]は―)
「にぎやかになっていいけど、コロナがあってあんまり喜べないし、豊島の行事はほとんど控えてね……まぁ、そういうとこかな」
(香川県/浜田恵造 知事[4月4日 定例会見])
「会場の多くが離島であることを十分踏まえ、島ごとの実状に応じて、来場者の検温や体調確認、救護スペースの確保、医療従事者への相談体制の整備など、適切な対策を十分に講じてまいりたい」
3月3日、香川県は瀬戸芸の「新型コロナ感染症対策の指針」を発表。
基本的な感染対策を呼び掛けるほか、検温済みの来場者にはリストバンドを付けてもらったり、高松港に看護師1人を常駐させたりします。
ハンセン病療養所がある大島は、新型コロナの影響でこれまで一般の人の入島を制限していましたが、各便50人に限って観光客を受け入れます。
島内に病院がない豊島では、急患の搬送を自治会や消防団などが担っています。土庄町と救急搬送の体制について調整し、救急救命士の消防職員OB2人を配置する方針です。
(記者リポート)
「今回のメインビジュアルにあるように、離島には多くの高齢者が住んでいて、医療体制も都市ほど整っていません。コロナ禍だからこそ、瀬戸芸に参加する一人一人に島の暮らしへの配慮が求められています」
コロナ禍での瀬戸内国際芸術祭開催についてPark KSBアプリでみなさんに聞いてみました。
まず、「感染症対策など不安はありますか?」という問いには、回答があった539人のうち、「とても不安」「少し不安」と回答した人が85%、「不安はない」が15%という結果になりました。
理由としては、「密になるかもしれないから」といった意見や「まだ感染が収束しているわけではないから」といった意見が寄せられました。