防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」。今回は「線状降水帯」についてお伝えします。気象庁は「線状降水帯」の予測を6月から始めると発表しました。
「線状降水帯」は発達した雨雲が列をなし、同じ地域に長い時間強い雨を降らせる現象です。
近年線状降水帯による大雨被害が相次いでいることを受けて、2021年6月、気象庁は「線状降水帯」の発生を知らせる取り組みを始めました。
その後、岡山・香川で「線状降水帯」の発生はありませんが、2021年8月には広島県など西日本の各地で発生しました。この一連の雨では広島県や佐賀県などに大雨特別警報が出されました。
その後、気象庁が全国の自治体に「線状降水帯に関する情報で要望はあるか」とアンケートしたところ、3分の1以上から「もっと早いタイミングで出してほしい」と回答がありました。
これらの声も受けて気象庁はスーパーコンピューター「富岳」も活用して、2022年6月から線状降水帯の予測を行うことを決めました。
「四国地方」や「中国地方」など全国11ブロックの単位で線状降水帯の発生が予測される半日前に情報を提供する方針です。
気象庁は予測の情報提供によって「早めの避難につなげたい」としています。今後はさらに精度を上げて「市町村単位」での予測を目指すということです。
国土交通省は過去の事例を検証した結果、2021年8月に広島県などで発生した線状降水帯については「予測」の発表が可能だったとしています。