防災の話題をお伝えする「こつこつ防災」。今回は岡山市が女性の視点を生かして作った防災ハンドブックをご紹介します。
普段の備えや災害時の疑問など、女性ならではの気づきや工夫を盛り込んだ冊子になっています。
岡山市が作成した防災ハンドブックは、4月1日から市内で2万冊が配布されています。
(岡山市危機管理室/酒井豊治さん)
「これまで災害時において、女性への配慮が十分でなかったということや、避難所で女性が被害にあうといったような事件が起こっていることなどから、女性の視点を踏まえた防災のハンドブックを作成しました」
ハンドブックを作るにあたり「女性目線で考える防災座談会」が開かれました。岡山市に住む子育てママと大学生が集まり、災害時に心配なことを話し合いました。
(ハンドブックを編集した 岡山市危機管理室/西崎千紗さん)
「座談会では子どもと避難をする時の心配であったりとか、避難所生活であったりとか、授乳時の心配であったりとか、介護が必要なご家族と災害にあったときにどうしたらいいかというような不安の声がありまして、そういう時にどうしたらいいかというのをお互いに話し合っていただきました」
ハンドブックには「普段の生活で気をつけていること」「準備しておきたい防災グッズ」などが、イラスト入りで紹介されています。
Q&Aのページでは、「避難所で授乳や着替えはできますか?」といったプライバシーの問題や「避難の際に子どもが迷子にならないか」といった女性の不安にこたえています。
日常生活の中で非常食を蓄える「ローリングストック」も紹介されています。普段から食べたり、補充したりすることで食品のロスを防ぎ、防災についての意識も高まり安心感につながるとしています。
その他、水が無くても使えるシャンプーや、もしもの時の防犯ブザーなど、役立つアイテムの使い方なども女性目線で紹介しています。
(岡山市危機管理室/酒井豊治さん)
「岡山市では今回初めてこうした女性の視点を生かしたハンドブックの作成を行いました。このハンドブックの作成をきっかけに、女性の皆さんにはより防災について関心を持っていただくとともに、地域の防災活動においても女性の視点を考慮した活動を行っていただきたいなと考えています」
防災ハンドブックは岡山市役所危機管理室や各区役所、また、天満屋岡山店と岡山市内の天満屋ストアでも配布されています。