岡山空襲から6月29日で77年です。岡山市で戦没者追悼式が開かれました。
追悼式には岡山市の大森雅夫市長や遺族会の代表ら約200人が出席しました。
(岡山市瀬戸遺族連合会/松本和昌 会長)
「今もロシア、ウクライナでは死者、負傷者が多数出ていますが終戦の見通しが立っていません。世界中が争いのない平和な国になることを望んでいます」
また、高校生は戦争を語り継ぐことを誓いました。
(山陽学園高校3年/岩本貫汰さん)
「今度は体験していない私たちが、戦争や原爆の悲惨さと恐ろしさを次世代に伝えていかなければなりません」
1945年6月29日未明、岡山市は大規模な空襲を受けて市街地の約6割が焼失しました。岡山市は過去にまとめた資料などから犠牲者の数を少なくとも1737人としています。
(参列した遺族は―)
「(亡くなった遺族へ)思いを込めて戦争のない時代をつくったらいいなと」
(参列した中学生は―)
「戦争の悲惨さやひどさを知ることができ、とてもいい機会になったと思います」
一方、岡山市の高校では戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える語り部の活動が行われました。
(山陽学園高校/遠藤晴香さん)
「自分の意見やわがままが言えない時代だったという言葉が印象的でした」
戦争体験者が少なくなる中、山陽学園高校が「戦争を語り継ぐ」をテーマに2021年から行っているものです。
オンライン配信などで3年生約190人が参加しました。
29日に語り部となったのは5人の生徒。戦争を体験した親族などから聞いた話を伝えました。
勇乃衣(いさみ・のい)さんは曾祖父が体験したシベリア抑留について語りました。
(山陽学園高校3年/勇乃衣さん)
「シベリアはマイナス20℃から30℃の寒さのため、(移動の)間に2000人ほどいた日本人は寒さのあまり半数の人たちが亡くなりました」
勇さんは戦争を語り継いでいくことの大切さを学んだといいます。
(山陽学園高校3年/勇乃衣さん)
「これからも、もっとおじいちゃんから詳しく話を聞いて、後世につないでいけたらと思う」
聞き手の生徒たちも戦争を身近なものと感じ真剣に聞いていました。
(参加した生徒は―)
「誰が幸せになるのかなと毎回話を聞いて思うので、早く戦争がなくなってほしいなと思う」