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西日本豪雨の約130年前にも同じ場所で豪雨災害が 新たに資料見つかる 岡山・倉敷市

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 西日本豪雨の約130年前、明治時代にも岡山県倉敷市の真備地区を中心に豪雨災害が起きていました。その当時の詳細を残した資料が倉敷市で新たに見つかりました。

 資料が見つかったのは、倉敷市にある国指定の重要文化財、旧野崎家住宅です。

(ノートルダム清心女子大学/久野洋 講師)
「2018年の西日本豪雨で大きな被害が出た真備地区はだいたいこの辺ですよね。(130年前の)水害でもやはり一番ここで大きな被害が出ている」

 発見された資料の中には約130年前に浸水被害があった場所を記した地図も――。

 1893年の豪雨災害では、岡山県で400人以上の死者・行方不明者を出しました。

 ノートルダム清心女子大学の久野洋さんが所属する研究チームが野崎家の古文書を調査する中で、300点あまりの資料を発見しました。

(ノートルダム清心女子大学/久野洋 講師)
「こうした浸水被害の地図は野崎家にしか残っていなくて非常に貴重な資料だと思います」

 これらの資料を残したのは当時、貴族院議員を務めていた野崎武吉郎。災害後すぐに被災地を回り、悲惨な状況を日誌に記しています。

(ノートルダム清心女子大学/久野洋 講師)
「亡くなった女性の人がたすき掛けとか裸のままで横たわっているという状況、川辺村(現在の倉敷市真備町川辺)で300戸のところを26戸を残し流出す。ほぼ村は崩壊してしまったということですね」

「水害の歴史というのは数字で残すのも大事なんですけど、リアルな実態をちゃんと後世に伝えていって、これからの災害に備える一つの教訓とかっていう意味では大事だと思う」

 他にも、武吉郎が国からの復興補助金を獲得するために書いた上申書では各地の被害状況が細かくまとめてあります。

(ノートルダム清心女子大学/久野洋 講師)
「(災害によって)地域がどう変わっていって、その後どういうふうに復興していったのか、そうした積み重ねを踏まえて、そこの地域にどういう形で今度また災害が起きるだろうか、というところを考える手掛かりになると思います」

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