中学生や高校生にとって家庭や学校以外の「第3の居場所」となる施設が、岡山市の商店街にオープンしました。
(奉還町ユースセンター/野村泰介 代表)
「今困っている子に対して何かすることも大事だが、うちは困る前の場所。困ってからでは遅いので、皆さん来てもらって、その中でさらに困りごとが明らかになれば、次の場所へつないでいく」
岡山市北区の奉還町商店街にオープンした「奉還町ユースセンター」です。
教育事業を行っている一般社団法人「SGSG」が運営していて、17日のオープニングイベントには約40人が訪れました。
ユースセンターとは、主に中学生と高校生を対象とした、家庭や学校以外に過ごせる「第3の居場所」のことです。全国的に整備が進められていますが、岡山市に設置されたのは初めてということです。
施設は、3階建ての元居酒屋を改装したもので工事は2022年5月に始まりました。
(奉還町ユースセンター/野村泰介 代表)
「これから衝撃のぼろい状況をお見せします」
建物は築約60年で、ボロボロの状態でした。資材費の高騰なども重なり、改装費は、2021年10月の見積もりと比べると約倍となる1500万円ほどに膨れ上がりました。助成金を使っても700万円ほど足りませんでした。
そこで費用を抑えようと「SGSG」に関わる中高生らが、壁に断熱材を詰める作業や壁の仕上げ、ペンキ塗りなどを工務店や塗装業者に教えてもらいながら手伝いました。
(塗装業歴17年/石橋真喜さん)
「色んな人生があるので、まだ10代の子ばかりなので、色んなことをしてもらえたらという気持ち」
ユースセンターは1階はカフェになっていて、一般の人も利用可能です。2階には早ければ1月にも中高生限定の自習室などがオープンする予定です。
(中学3年生)
「こういう居場所があるのはいいことだと思うし、出来てうれしい」
(高校1年生)
「コロナがはやりだして学校行事もなくなっていって、友達といってもクラス内としか関わりがなくなったりするので、こういうところに来て地域の方々と新しいコミュニケーションが取れるのも、これからのことを考えると大事だと思う」
(奉還町ユースセンター/野村泰介 代表)
「若者と地域の人々が交流できる場所、中高生世代がのびのびと暮らせ、まったりのんびり過ごせる場所にしていきたい」
「奉還町ユースセンター」は平日の午後4時から8時まで、会員登録をした中高生に無料で開放されています。