電気料金の値上げを「死の宣告」と表現した、岡山県倉敷市のゲームセンター店長のTwitterへの投稿は、2500以上リツイートされるなど注目を集めました。相次ぐ値上げで、ゲームセンターの経営にも深刻な影響が出ています。
倉敷市のゲームセンター「ファンタジスタ」です。
店内に設置している約130台のゲーム機のうち半数ほどが格闘ゲームで、「格闘ゲームの聖地」として多くのファンに愛されています。
(在間隆真リポート)
「店の中ではゲームのにぎやかな音楽が流れています。ですが、節電のために画面の電源を落としているゲーム機もみられます」
ファンタジスタでは、店内に設置しているゲーム機のうち2割ほどの機械の電源を落とし、客の数が増えてきた時だけ電源を入れるなどの節電をしています。
店長の大島さんによると、コロナ禍の前と今を比べると客の数、売上とも4割ほど減ったということです。
一方で電気料金の支払額は2022年9月は40万円を超えるなど、コロナ禍前の2019年と比べると約2割増えたということです。
(ファンタジスタ/大島幸次郎 店長)
「電気が無ければやっていけない商売ですので、電気を節電するにも限界がありますし」
1月、更に値上げを知らせる通知が中国電力から届きました。
ファンタジスタが契約しているプランでは、1キロワットアワーあたりの電気料金が4月以降、11円ほど値上がりします。
大島さんによると、ファンタジスタでは1カ月に1万2000~1万5000キロワットアワーの電力を使っていて、4月の値上げ以降は年間150~200万円ほど負担が増える見込みだということです。
(ファンタジスタ/大島幸次郎 店長)
「固定費としてだいたい売り上げの2割ほどが電気代になっていたんですけど、今後それが3割からそれ以上に上がってくるので、相当厳しくなってくるという印象です。柱としては、売り上げを増やさないといけないので、ゲーム機に投資をしたり、お客さんに来ていただけるような施策をとったりとか、そういう方向性でなんとか乗り切っていきたい」