救急隊の活動を強化することなどを目的として、高松市は機材の整備費用などを募るクラウドファンディングを行っています。命を守る活動にもかかわらず、市の予算ではなく、クラウドファンディングでまかなうことにみなさんはどう思いますか?
高松市消防局によると、管内の救急車の出動件数は2022年は2万5263件と、過去最多でした。
市は、今後さらに出動件数が増加することを見据え、7月クラウドファンディングを始め、救急体制の強化を図ることにしています。期間は9月末までで、目標金額は800万円です。
(荻津尚輝リポート)
「消防車には消火設備はついていますが、AEDがついている消防車はここには1台しかないそうです」
クラウドファンディングで集まったお金は、火事の際に救急車より早く到着することがある消防車にAEDを搭載することや、高松市消防局が無償で主催する応急手当の講習会で使われる人形や訓練用AEDの買い替え費用などに使われます。
高松市消防局によると、これまでAEDの購入などは市の予算から出ていましたが、今回は消防局の現状を市民に知ってもらうために行ったものです。
「金額が集まらなくても医療にすぐ支障があるものではない」として、クラウドファンディングで募ることを決めました。
(街の人は―)
「街の人の命を守るなら税金で使ってほしいなというのはありますね。クラウドファンディングで集まる部分はあると思うんですけど、足りなかったらそれはやめるってことなのかな」
高松市は、今回のAED購入などは、「あくまで付加的なもの」としたうえで、救急にかかわる内容をクラウドファンディングで行うことも手段の1つだと考えています。
(高松市/大西秀人 市長)
「あったほうがいいものについてクラウドファンディングを活用して付加的に上乗せするといったことも全くあっちゃダメだということではないと思う」