香川県と県議会は、15日、知事と議員らがブラジルなど3カ国を訪問する費用などを発表しました。「高すぎる」と批判を集めていた県議1人当たりの派遣費用は、約3割削減されました。
移住者や現地の県人会と友好親善を図るため、池田知事と県議らが11月10日から10日間、ブラジル、パラグアイ、アメリカの3カ国を訪問するものです。
「公費を使った議員の派遣費用が高すぎる」として、市民団体が議会に見直しを求める陳情を行ったり、支出の差し止めを求める住民監査請求を行ったりと、批判の声が高まっていました。
県議会は、6月議会で議員8人分の派遣費用を概算で約2100万円、1人あたり約263万円とする計画書を示し賛成多数で可決しました。
その後1人が辞退、1人が亡くなったため、参加する議員は6人となりました。
15日に発表された費用の概算では、6人分で総額約1125万円、1人当たり約188万円となりました。
減額となった要因としては、議員が宿泊する部屋のグレードをスタンダードに下げたことや、業務委託する予定だった通訳を現地の県人会に依頼したこと、知事と議員それぞれで借り上げる予定だった車を共同で使用することなどを挙げています。
15日の会見で県議会事務局は、市民団体などからの批判については「意見として受け止めている」としながらも、批判を受けて減額したわけではないと強調しました。
(香川県議会事務局/三好謙一 事務局長)
「当然、その時(6月時点)から精査するというか、そのまま契約するつもりは全くありませんでしたので、その点はご理解いただきたい」
新田耕造議長も「旅行会社の見積もりによる概算が、あたかも決定額のように取り扱われた」などとするコメントを出しました。
KSBはこれまで、新田議長に会見やインタビューを申し入れてきましたが、取材には応じていません。