岡山県吉備中央町の浄水場の水から、国の暫定目標値を超える有機フッ素化合物が検出された問題です。町は今後、別の浄水場からの配管を延ばして対応する方針を示しました。
吉備中央町が会見を開き、暫定目標値を大幅に超える有機フッ素化合物が検出された円城浄水場への対応状況を説明しました。
町は、10月18日以降、水源を従来の河平ダムから、暫定的に日山ダムに切り替えて水道水を提供しています。
今後、浄水場の活性炭やろ過する砂の入れ替えなどをして、11月中をめどに飲料水としても使えるようにしたい考えです。
一方で……。
(吉備中央町/山本雅則 町長)
「継続的に安定した安心した水をこの地域の方に配るためには、それだけではだめだと」
山本町長は、主に農業用水として利用されている日山ダムの水を水道水としても利用し続けるのは、安定した供給に不安が残るとして、今後、円城浄水場から総社市にある「総社浄水場」に切り替える方針を明らかにしました。
町内の別の地域では、すでに総社浄水場からの水を利用していて、配管を延ばして対応するということです。山本町長は「今年中に設計して年明けには工事を発注したい」としています。
また、町は影響を受けている522世帯に対して、9月分の水道代を請求しない方針を明らかにしました。水道水の供給が安定するまで、この措置を続けるとしています。
(吉備中央町/山本雅則 町長)
「過去にずっとさかのぼること(払い戻しなど)はまだ検討していないので。当面は(請求を)止めるべきだという判断のもとです」